管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問5
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
わが国の平均寿命に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 0歳の死亡率が低下すると、平均寿命は短くなる。
- 平均寿命は、各年齢に対して算出される。
- 平均寿命は、全ての年齢の死亡状況を集約したものである。
- 平均寿命は、WHOで採用している障害調整生存年数(DALYs)を用いて算出される。
- 健康日本21(第二次)では、平均寿命について、健康寿命の増加分を上回る延びを目指している。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、平均寿命がどのような意味をもっているのかを理解しておく必要があります。
「平均余命」「平均寿命」「健康寿命」の違いを理解しておきましょう。
0歳の死亡率が低下すると、平均寿命は長くなります。
平均寿命=0歳における平均余命であり、各年齢に対して算出されるわけではありません。
各年齢に対して算出されるのは、平均余命です。
平均余命は、各年齢の人々があとあと何年生きることができるかという値です。
正しいです。
平均寿命は、全ての年齢の死亡状況を集約したものです。
障害調整生存年数(DALYs)とは傷病、機能障害を加味して調整した生存年数のことです。
平均寿命は0歳の平均余命であり、算出するのに障害調整生存年数は用いられていません。
平均寿命について、正しくは「平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加を目指している」となります。
似ている言葉の意味が複雑ですが、ポイントを押さえて理解しておきましょう。
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02
「平均寿命」「平均余命」に関する問題です。
それぞれの概念をしっかり区別して覚えましょう。
平均寿命とは、0歳児の平均余命のことを指します。
平均余命は、当該の人がその年齢(x歳)のときにあと何年生きるかを表すものです。
そのため、平均寿命は0歳児があと何年生きるかを表したもの、とみなすことができます。
0歳児の死亡率が低下すると0歳児がこれから生きる年数は伸びることとなり、余命(寿命)は延びると考えられるため、この選択肢は不適です。
不適です。
平均余命は各年齢に対して算出されます。
平均寿命は0歳児の平均余命を表しています。
正しいです。
平均寿命はそれぞれの年齢において死亡率を用いて算出されます。
そのため、年齢構成の影響を受けず様々な集団間の比較に用いることができます。
平均寿命は0歳児の平均余命であり、0歳児の生存数と0歳児生存者の残りの生存年数の和から算出されます。
障害調整生存年数は、傷病や機能障害など健康に影響する大きさを取り入れた指標の一つで、社会全体の病気による負担を測るために用いられます。
健康日本21では健康寿命の延伸を目標とし、平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加を目指しています。
似たような言葉・概念で混同しやすい問題です。
平均寿命と平均余命の関係をしっかり覚えておきましょう。
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03
平均寿命やそれに関する指標や目標など確認しましょう。
×
平均寿命とは、人が生存する年数、つまり0歳の乳幼児が生存するだろうと考えられる平均年数を意味します。
よって、0歳の死亡率が低下すると平均寿命は長くなります。
×
各年齢に対して算出されるのは、平均余命です。
〇
0歳の平均余命である「平均寿命」は、すべての年齢の死亡状況を集約したものです。
そのため、保健福祉水準を総合的に示す指標となっています。
×
平均寿命は0歳の平均余命のことで、
各年齢において死亡数を人口で割った値を用いて算出されます。
DALYsは、早死による損失年齢の算出に平均余命が用いられます。
障害調整生存年数(DALYs)=損失余命年数+有障害年数
1DALYは、本来健康な状態で過ごすはずであった人生を、1年失ったことを意味します。
×
平成22年から令和元年までに健康寿命は男性2.26年、女性1.76年延び、
平均寿命の延び(男性1.86年、女性1.15年)を上回りました。
これにより、健康日本21(第二次)では、
「平均寿命の増加を上回る、健康寿命の増加」
の目標が達成されました。
健康日本21の内容や平均寿命、平均余命や死亡率、年齢調整死亡率の推移など
グラフや表にまとまっている最新の情報を確認しておきましょう。
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