管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問25
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
治療に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 発熱の患者に対する解熱鎮痛薬投与は、原因療法である。
- 交差適合試験は、輸血の後に行う。
- 早期胃がんに対する手術療法は、対症療法である。
- 放射線治療では、正常細胞は影響を受けない。
- 緩和ケアは、がんの診断初期から行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、原因療法、対症療法の違いや、がんの治療法について理解しておくことで、ある程度解答を絞ることができると思います。
発熱の患者に対する解熱鎮痛薬投与は、対症療法です。
原因療法とは病気の原因を取り除く治療法のことです。
対症療法とは症状を軽減するために行われる治療法です。
交差適合試験は、輸血の前に行います。
交差適合試験とは、患者と輸血用血液剤との適合性を確認することであり、輸血前にしないと意味がありません。
早期胃がんに対する手術療法は、原因療法です。
手術により病気の原因を取り除きます。
放射線治療では、正常細胞も影響を受けます。
放射線治療とはがんの治療法であり、がん細胞だけでなく正常細胞はも影響を受けますが、正常細胞は放射線を受けても、回復する作用があります。
繰り返し行うことで、がん細胞のみ死滅させていきます。
正しいです。
緩和ケアとはがんと診断された初期段階から行われる心身的ケアのことです。
一方、ターミナルケアはがんの終末期の行われ、延命治療を行わず平穏に過ごせるようなケアをしていくことです。
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02
治療法に関する問題です。
治療には様々な種類が存在します。
原因療法:疾患の原因を取り除く治療法(ウイルス感染症に対する化学療法など)
対症療法:症状を軽減するために行われる治療法(解熱鎮痛剤投与など)
放射線療法:放射線照射により細胞のDNAを障害して細胞死を誘導する治療法(悪性腫瘍の治療など)
理学療法:低下した運動機能の維持・改善を目的とし、運動や電気など物理的手段を用いて行う治療法(リハビリテーションなど)
緩和療法:がん治療のひとつで、がんの疼痛を緩和するための治療法(鎮痛薬投与など)
これらの区別を理解すると解答を絞ることができます。
発熱患者への解熱薬投与は対症療法です。
その場での症状を軽減するために行われる治療法です。
交差適合試験は輸血前に行います。
輸血をする前に試験管の中で予め輸血用血液製剤と患者の血液で、血液型による抗原抗体反応がおこらないかを確認する試験です。
これによって血液型不適合による副作用を未然に防ぐことができます。
胃がんに対する手術は原因療法です。
原因療法は疾患の原因を取り除く治療法です。
放射線治療は、正常な細胞にも影響を及ぼします。
そのため治療ができる回数や部分が決められています。
正しいです。
WHOは緩和ケアを「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと退所を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることでQOLを改善するアプローチである」と定義しています。
がんの診断初期から緩和ケアは実施されます。
治療法は区別しやすいので、例を覚えておくと他の問題でも解くことができます。
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03
治療に関する問題です。
治療法はもちろん、緩和ケア、ターミナルケアなどがん治療に対する理解しましょう。
×
発熱患者に対する解熱鎮痛薬投与は対症療法です。
原因療法とは、病気そのものの治療をすることに対し、
対症療法とは、一時的に病気の症状を和らげることをいいます。
×
交差適合試験は、患者と血液製剤の適合性を確認する輸血前の重要な検査です。
×
早期胃がんに対する手術療法は、原因療法です。
がんの病巣(疾患の原因)を切除し取り除きます。
×
放射線治療では正常細胞にも影響を及ぼしますが、
正常細胞はがん細胞ほど放射線の影響は強く受けません。
〇
緩和ケアとはがんと診断された時からはじまり、
身体的症状の緩和や、精神心理的な問題への援助を行い、
病気に伴う心と体の痛みを和らげることです。
がん治療には、手術治療、薬物療法、放射線治療、免疫療法があります。
緩和ケアやターミナルケアについても確認しておきましょう。
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