管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問27
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
消化器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 味蕾は、全ての舌乳頭に存在する。
- 膵液は、回腸に分泌される。
- S状結腸は、回腸と上行結腸の間にある。
- 迷走神経の興奮は、胃酸の分泌を促進する。
- GLP−1は、胃内容物の排出を促進する。
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この過去問の解説 (3件)
01
消化器官とは、口腔から、咽頭、食道、胃、小腸、大腸、肛門までの1本の管です。
膵臓、肝臓、胆嚢も含まれ、栄養素の消化・吸収を助けています。
ぞれぞれの働きや特徴を理解しておきましょう。
味蕾は、全ての舌乳頭には存在しません。
舌乳頭とは、舌面に存在する無数の小さな突起のあり全部で4種類あります。
その4種類とは茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭、糸状乳頭です。
糸状乳頭は最も数が多いですが、味蕾は存在しません。
膵液は、膵管から十二指腸に分泌されます。
膵液は、糖質を分解するアミラーゼ、タンパク質を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーセなどの消化酵素を含んでいます。
S状結腸は、下行結腸と直腸の間にあります。
回腸と上行結腸の間にあるのは盲腸です。
腸全体の図を頭に入れておくことで理解しやすくなります。
正しいです。
迷走神経は副交感神経であり、体が休息しているときに優位に働く自律神経です。
胃酸の分泌を促進し、食物の消化を促進させます。
GLP−1は小腸から分泌され、胃内容物の排出を抑制し、食欲を抑える働きをしています。
また、インスリンの分泌を促進して血糖値を下げたり、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。
GLP-1はGLP−1受容体作動薬として糖尿病の薬にも使用されています。
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02
消化器系に関する問題です。
消化器系とは消化管と呼ばれる口腔から食道、胃、腸、肛門までの一連の管と、それに影響を及ぼすその他器官(膵臓、肝臓など)も含まれます。
口から入った食品がどのように消化されているのか、それぞれの器官の働きを理解しておくことが重要です。
不適です。
舌には4種類の乳頭(茸状乳頭、糸状乳頭、葉状乳頭、有郭乳頭)があります。
このうち糸状乳頭のみ、味蕾を持ちません。
不適です。
膵液を運ぶ膵管は十二指腸に向かって開口しています。
膵管は膵液の他に胆汁を送り出しています。
不適です。
腸は部分に応じて呼び名が分かれています。
胃の次から、十二指腸 → 空腸 → 回腸と進み、ここまでを総称して「小腸」と呼びます。
その次に盲腸 → 上行結腸 → 横行結腸 → 下行結腸 → S字結腸 → 直腸のように続き、ここまでを「大腸」と呼びます。
S字結腸は下行結腸と直腸の間にあります。
回腸と上行結腸の間には盲腸があります。
正しいです。
迷走神経には嚥下・発声運動を行ったり、胸腹部の内臓をコントロールする働きがあります。
その中で消化活動を促進する働きがあり、胃酸の分泌を促進します。
不適です。
GLP−1はインスリン分泌促進ホルモンであるインクレチンの一種です。
小腸のL細胞から分泌され、インスリンの分泌を促進します。
消化管の解剖生理は、分泌ホルモンなどと併せて全体の流れと働きを理解しておくと解答を絞ることができます。
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03
消化器系に関する問題です。
自律神経系やホルモンなど幅広く理解しておく必要があります。
×
味蕾には4つの乳頭のうち、3つ(茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭)に存在しますが、
糸状乳頭には存在しません。
よって、すべての乳頭には存在しません。
×
膵液は十二指腸に分泌されます。
×
S状結腸は、下行結腸と直腸の間にあります。
回腸と上行結腸の間にあるのは、盲腸です。
〇
迷走神経は副交感神経で、胃酸分泌を促進します。
そのほか、心拍数を下げたり血圧を降下する働きがあります。
×
GLP-1は食後インスリン分泌を促進し、胃内容物の排出を遅らせる働きがあります。
食物の消化吸収の流れや、それに伴って働く消化酵素、ホルモンなど確認しておきましょう。
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