管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問40
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
免疫及びアレルギーに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 抗体は、マクロファージにより産生される。
- 分泌型IgAは、消化管の免疫を担う。
- 自己免疫性溶血性貧血は、Ⅰ型アレルギーの機序で起こる。
- ツベルクリン反応は、Ⅲ型アレルギーの機序で起こる。
- アナフィラキシーショックは、Ⅳ型アレルギーにより発症する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、抗体(免疫グロブリン)の種類と特徴を理解し、どのようなアレルギー反応に関与しているか、ひも付して覚えておくことが大切になります。
抗体は、形質細胞により産生されます。
形質細胞とは白血球の一種であるB細胞が分化した細胞です。
マクロファージは自然免疫のひとつであり、生まれつき備わっているものです。
それに対し、抗体を作るものを獲得免疫といいます。
正しいです。
他に抗体(免疫グロブリン)にはIgG、IgM、IgD、IgEがあります。
IgGは唯一胎盤を通るため、母親のIgGは新生児の免疫となります。
IgMは感染初期に増加するため、急性感染マーカーとして用いられています。
IgEはⅠ型アレルギーやアナフィラキシーに関与しています。
自己免疫性溶血性貧血は、Ⅱ型アレルギーの機序で起こります。
Ⅰ型アレルギーにはIgEが関与しており、花粉症、食物アレルギー、アナフィラキシーショックなどがあります。
ツベルクリン反応は、Ⅳ型アレルギーの機序で起こります。
全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどが、Ⅲ型アレルギーの機序で起こり、IgG、IgMが関与しています。
アナフィラキシーショックは、Ⅰ型アレルギーにより発症します。
それぞれ、表など記すと覚えやすでしょう。
参考になった数16
この解説の修正を提案する
02
免疫とアレルギーに関する問題です。
免疫系は自然免疫から獲得免疫の流れをきちんと理解しておくことが重要です。
アレルギーにはⅠ~Ⅳまでの型があります。
それぞれの特徴や主な疾患例を覚えておくと解答を絞れるようになります。
抗体はB細胞から分化した形質細胞より産生されます。
正しいです。
消化管や気道などの局所免疫を担っています。
自己免疫性溶血性貧血はⅡ型アレルギー反応の機序で起こります。
赤血球に対する自己抗体が産生され、その抗原抗体反応によって赤血球破壊が引き起こされる病態です。
ツベルクリン反応はⅣ型アレルギーの機序で引き起こされます。
感作T細胞が抗原と反応し、サイトカインを放出することで細胞性の免疫を誘導します。
アナフィラキシーショックはⅠ型アレルギー反応により発症します。
肥満細胞上のIgE浩太に抗原が結合し、肥満細胞からヒスタミンが放出されることで症状がおこります。
ヒトの免疫を担う免疫グロブリン(抗体)には5つの種類があります。
IgM:感染初期に増加する
IgD:機能はほとんど不明
IgG:感染後期に増加する
IgE:Ⅰ型アレルギーなどに関与する
IgA:局所免疫を担う
これら5つの区別はしっかりと覚えておきましょう。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
03
免疫とアレルギー反応に関する問題です。
ヒトの免疫系の機序を幅広く理解しておく必要があります。
×
抗体はB細胞が分化した形質細胞から産生されます。
これを体液性免疫といいます。
〇
IgA抗体は、主に粘膜系に発現される抗体で、外部からの病原体やウイルスの侵入を防ぐ働きに関与しています。
×
自己免疫性溶結性貧血はⅡ型アレルギーの機序により起こります。
Ⅰ型アレルギーは即時型アレルギーともいわれ、IgE抗体が関係しており
食物、花粉、ハウスダストなどがアレルゲンとなります。
×
ツベルクリン反応はⅣ型アレルギーの機序で起こります。
Ⅳ型アレルギーは遅延型アレルギー(反応時間24~48時間)ともよばれ、
T細胞がマクロファージを活性化することにより起こる細胞性免疫です。
×
アナフィラキシーショックはⅠ型アレルギー反応により起こります。
IgE抗体が肥満細胞に結合しヒスタミンが放出されることにより起こる即時性反応です。
・2つの免疫系(体液性免疫・細胞性免疫)
・免疫グロブリン(抗体)の種類(IgG、IgE、IgM、IgD、IgE)
・アレルギーの種類(Ⅰ~Ⅳ型)
以上の内容は、整理し関連性についても併せて確認しておきましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問39)へ
第37回問題一覧
次の問題(問41)へ