管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問44
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
野菜類の成分に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- ほうれんそうのシュウ酸は、腸管でのカルシウムの吸収を促進する。
- にんじんのb─カロテンは、光照射によって色調が変化する。
- なすのナスニンは、金属イオンに対するキレート作用で退色する。
- だいこんのイソチオシアネート類は、リポキシゲナーゼの作用で生成する。
- きゅうりのノナジエナールは、ミロシナーゼの作用で生成する。
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この過去問の解説 (3件)
01
野菜類の成分は、呈味成分、香気成分、色素成分などたくさんあります。
ポイントを押さえて覚えていきましょう。
ほうれんそうのシュウ酸は、腸管でのカルシウムの吸収を抑制します。
シュウ酸はカルシウムと結合します。
尿路結石の原因となることがあります。
正しいです。
b−カロテンはカロテノイドであり、脂溶性の色素です。
光照射によって色調は変化しますが、加熱やpHの変化等、調理においては比較的安定しています。
なすのナスニンは、金属イオンに対するキレート作用で安定化します。
ナスニンはアントシアニン系の色素です。
酸性では赤、中性で紫、アルカリ性で青くなります。
また、アルミニウムや鉄と錯塩をつくり色を安定させます。
なすの漬物に鉄釘やミョウバンを加えて色を安定化させることは、この作用を利用しています。
だいこんのイシチオシアネート類は、ミロシナーゼの作用で生成します。
イソチオシアネートは辛味成分であり、ミロシナーゼがはたらいて糖が離れ、生成されます。
きゅうりのノナジエナールは、リポキシゲナーゼの作用で生成します。
ノナジエナールは香気成分です。
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02
食品の様々な成分(香気・色素など)に関する問題です。
ひとつひとつの食材ごとに対応させて覚えておきましょう。
シュウ酸はカルシウムの吸収を抑制します。
シュウ酸はカルシウムと結合しやすく、消化管内で水に不溶なシュウ酸カルシウムになるため、吸収されにくなります。
正しいです。
βーカロテンに紫外線を照射すると、酸化反応により色調は退色します。
ナスニンは金属イオンに対するキレート作用で色調が安定します。
ナスニンはアントシアニン系の色素成分です。
アントシアニン系色素は金属イオンと容易にキレートし、これによって生じた錯塩は青から暗緑色を呈します。
ナスや黒豆に鉄くぎを入れると発色が良くなるのはこの作用のためです。
大根の香気成分・辛み成分であるイソチオシアネート類はミロシナーゼの作用で生成します。
胡瓜の香気成分であるノナジエナールはリポキシゲナーゼの作用で生成します。
これらの分野の問題は理解するものより記憶していくものが多い問題です。
紛らわしいものも多いですが一つずつ丁寧に覚えておきましょう。
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03
野菜に含まれる成分についての問題です。
香り、色、えぐみ成分など特徴やはたらきを覚えておきましょう。
×
ほうれん草のシュウ酸は、腸でのカルシウムの吸収を阻害します。
シュウ酸のほか、食物繊維やフィチン酸、リンなどがカルシウム吸収阻害の働きをします。
〇
βカロテンは光に不安定であり、酸素存在下で紫外線照射すると退色します。
×
ナスニンは金属イオンに対するキレート作用で色が安定化します。
そのため、茄子の漬物に鉄くぎやミョウバンなど入れて作ると綺麗な紫色になります。
×
辛み成分であるだいこんのイソチオシアネート類は、ミロシナーゼの作用で生成します。
×
きゅうりの香り成分であるノナジエナールは、リポキシゲナーゼの作用で生成します。
野菜に含まれる成分や、その特徴を覚えておきましょう。
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