管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問60

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問題

第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問60 (訂正依頼・報告はこちら)

食品加工に利用される酵素とその利用に関する組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • パパイン ――――――――― みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去
  • キモシン ――――――――― 味噌製造における大豆たんぱく質の分解
  • ペクチナーゼ ――――――― 転化糖製造におけるショ糖の分解
  • トランスグルタミナーゼ ―― かまぼこ製造におけるゲル形成の向上
  • グルコースイソメラーゼ ―― 柑橘果汁製造における苦味の除去

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では酵素とそれぞれの食品への作用について覚えておく必要があります。

選択肢1. パパイン ――――――――― みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去

みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去に利用される酵素はヘスペリジナーゼです。

パパインはパパイアのたんぱく質分解酵素で、肉の軟化、旨味の増加に利用されます。

選択肢2. キモシン ――――――――― 味噌製造における大豆たんぱく質の分解

味噌製造における大豆たんぱく質の分解に利用される酵素はプロテアーゼです。

プロテアーゼは麹に含まれます。

キモシンはチーズの製造で凝固酵素として働きます。

選択肢3. ペクチナーゼ ――――――― 転化糖製造におけるショ糖の分解

転化糖製造におけるショ糖の分解に利用される酵素はインベルターゼです。

ペクチナーゼはペクチン(果汁の濁り成分)を加水分解し、果汁の清澄化に利用されます。

選択肢4. トランスグルタミナーゼ ―― かまぼこ製造におけるゲル形成の向上

正しい組合せです。

トランスグルタミナーゼはたんぱく質を架橋重合させます。

小麦製品、食肉製品、水産練り製品の結着剤となり、ゲルの形成、疎水性の付与に利用されます。

選択肢5. グルコースイソメラーゼ ―― 柑橘果汁製造における苦味の除去

柑橘果汁製造における苦味の除去に利用される酵素はナリンギナーゼです。

グルコースイソメラーゼは異性化糖の製造に利用されます。

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02

食品加工に利用される酵素の問題は頻出です。

選択肢1. パパイン ――――――――― みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去

みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去に使用されるのは、ヘスペリジナーゼです。

パパインはパパイヤの実から抽出される酵素で、食肉の軟化、畜水産物からの調味エキスの製造に使用されます。

選択肢2. キモシン ――――――――― 味噌製造における大豆たんぱく質の分解

味噌製造における大豆たんぱく質の分解に関わるのは、麹によって生成されるプロテアーゼです。

キモシンは、チーズ製造の過程において、牛乳を凝固させる目的で使用される酵素です。

選択肢3. ペクチナーゼ ――――――― 転化糖製造におけるショ糖の分解

転化糖製造におけるショ糖の分解に使用されるのは、インベルターゼです。

ペクチナーゼは、果汁の清澄に使用されます。

選択肢4. トランスグルタミナーゼ ―― かまぼこ製造におけるゲル形成の向上

正しいです。

トランスグルタミナーゼは、たんぱく質を架橋する酵素です。

選択肢5. グルコースイソメラーゼ ―― 柑橘果汁製造における苦味の除去

柑橘果汁製造における苦味の除去に使用されるのは、ナリンギナーゼです。

グルコースイソメラーゼは、異性化糖(果糖ブドウ糖)液糖の製造に用いられます。

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03

食品添加物の酵素は、特定の食品の製造や加工の際に必要不可欠になります。

選択肢1. パパイン ――――――――― みかん缶詰製造における白濁原因物質の除去

パパインはビール製造のための発酵後の段階で使用されます。

 

選択肢2. キモシン ――――――――― 味噌製造における大豆たんぱく質の分解

キモシンは子牛などの胃中に存在し乳汁中のカゼインを凝固する酵素です。

選択肢3. ペクチナーゼ ――――――― 転化糖製造におけるショ糖の分解

ペクチナーゼはワインを作るために使用されており、ワインの粘度、色、完成品の風味に影響を与えます。

選択肢4. トランスグルタミナーゼ ―― かまぼこ製造におけるゲル形成の向上

正しいです。

 

選択肢5. グルコースイソメラーゼ ―― 柑橘果汁製造における苦味の除去

グルコースイソメラーゼは糖分を分解する酵素の一種です。グルコースとフルクトースの構造を変えます。

まとめ

食品加工に利用される酵素の種類と用途について理解しておきましょう。

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