管理栄養士の過去問 第37回 午前の部 問69
この過去問の解説 (3件)
栄養素の吸収には、
エネルギーと輸送体が必要で濃度勾配に逆らった能動輸送と
エネルギーが不要で濃度勾配に従った受動輸送があります。
受動輸送には、
濃度差が大きいほど早く吸収される単純拡散と
膜たんぱくの輸送体が必要な促進拡散があります。
グルコースは能動輸送により肝臓に取り込まれます。
促進拡散によって輸送されるのはフルクトースです。
長鎖脂肪酸は単純拡散により、リンパ管へ取り込まれます。
コレステロールは単純拡散により、リンパ管へ取り込まれます。
正しい組合せです。
アミノ酸は能動輸送により、門脈に取り込まれます。
ビタミンB12は能動輸送により門脈へ取り込まれます。
ビタミンB12は水溶性ビタミンであり、水溶性の栄養素は門脈へ取り込まれます。
一方、脂溶性栄養素のトリグリセリドやコレステロール、脂溶性ビタミン(ビタミンD,A,K,E)は、キロミクロンに取り込まれリンパ管へ運ばれます。
小腸微絨毛膜での吸収方式には、受動輸送と能動輸送があり、受動輸送はさらに単純拡散・促進拡散の2種類に分けられます。
グルコースは、小腸微絨毛膜のトランスポーター(SGLT1)によって能動輸送され、門脈を通って肝臓へ取り込まれます。
長鎖脂肪酸は単純拡散によって取り込まれ、リンパ管を通ります。
コレステロールは小腸コレステロールトランスポーターによって能動輸送され、キロミクロンに取り込まれ、リンパ管へ放出されます。
正しい組み合わせです。
アミノ酸は+Naを利用したトランスポーターによって能動輸送され、門脈へ運ばれます。
多くの水溶性ビタミンは単純拡散によって吸収されますが、ビタミンB12は能動輸送によって積極的に吸収されます。移送経路は門脈です。
単糖類、アミノ酸、ミネラル、水溶性ビタミンなどの水溶性成分や短鎖・中鎖脂肪酸は毛細血管から門脈へ移行し肝臓に運ばれます。
長鎖脂肪酸やグリセロールは、コレステロールや脂溶性ビタミンなどとともにリポタンパクの1つであるカイロミクロンに組み込まれてリンパ管に移行し胸管を経て大動脈に入り全身に運ばれます。
グルコースー能動輸送ー門脈
長鎖脂肪酸ー単純拡散ーリンパ管
コレステロールー単純拡散ーリンパ管
正しいです
ビタミンB12ー能動輸送ー門脈
栄養素の吸収・移送の仕組みについて理解しておきましょう。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。