管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問72
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問72 (訂正依頼・報告はこちら)
難消化性の炭水化物の生理作用に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- キシリトールは、う蝕(虫歯)を予防する。
- フラクトオリゴ糖は、食後の血糖値上昇を促進する。
- グアーガム酵素分解物は、腸内のpHを上昇させる。
- ポリデキストロースは、腸内有用菌の増殖を抑制する。
- ラクツロースを過剰に摂取すると、便秘を引き起こす。
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この過去問の解説 (3件)
01
難消化性炭水化物とは、ヒトの消化酵素により消化されにくい炭水化物です。
糖アルコール、オリゴ糖類、食物繊維などが分類されます。
正しいです。
キシリトールは、糖アルコールの一種で、糖質のカルボニル基に水素を添加して還元された糖です。
フラクトオリゴ糖によって、食後の血糖値上昇は起きません。
フラクトオリゴ糖は分解されずに腸まで届き、善玉菌のエサとなり腸内環境を整えます。
グアーガム酵素分解物は、腸内のpHを低下させます。
グアーガムは水溶性食物繊維であり、グアーガム酵素分解物はグアーガムを酵素分解して粘度を下げたものです。
大腸で腸内細菌により発酵を受けて短鎖脂肪酸を生成します。
そのため、腸内のpHは低下します。
ポリデキストロースは、腸内有用菌の増殖を促進させます。
ポリデキストロースは、水溶性食物繊維であり、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えます。
ラクツロースを過剰に摂取すると、下痢を引き起こします。
ラクツロースは難消化性オリゴ糖であり、便秘などの治療に用いられます。
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02
難消化性の炭水化物についての設問です。
正しいです。
虫歯の原因であるミュータンス菌がキシリトールから酸を産生しないことや、その甘みによって唾液分泌を促進することなど、様々な特徴による予防効果があります。
フラクトオリゴ糖は消化酵素による分解を受けないため、糖として利用されず、血糖値を上げません。
グアーガム酵素分解物は、発酵により短鎖脂肪酸を産生し、腸内のpHを低下させます。
ポリデキストロースは人工的に合成された水溶性食物繊維です。
腸内の善玉菌を増殖させるはたらきがあります。
ラクツロースには便秘の改善効果があります。
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03
難消化性物質の構成物質はアミロース、アミロペクチン、セルロース、ペクチンなどからできています。
正しいです。
キシリトールは虫歯を予防する、虫歯の治療を促進する、唾液の分泌を促すなどの作用があります。
難消化性の炭水化物は単糖に消化されないため、血糖値に影響はほとんどありません。
グアーガム酵素分解物は、腸内のpHを低下させます。
大腸で腸内細菌による発酵を受けて短鎖脂肪酸を生成するため、腸内のpHが低下します。
ポリデキストロースは、腸内有用菌の増殖を促進します。
ポリデキストロースはプレバイオティクスと呼ばれ、腸内細菌などのエサになります。
ラクツロースは便秘解消の効果があります。
難消化性物質について理解しておきましょう。
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