管理栄養士の過去問 第37回 午前の部 問74
この過去問の解説 (3件)
この問題では、脂質の代謝の中でも、絶食時の代謝について理解しておく必要があります。
血中のキロミクロンは増加しません。
キロミクロンが増加するのは食後です。
脂質は水に不溶であるため、血液中を移動する際、たんぱく質とともにリポタンパク質を形成し移動します。
キロミクロンはリポタンパク質のひとつです。
脂肪組織では、ホルモン感受性リパーゼ活性が上昇します。
ホルモン感受性リパーゼとは、脂肪組織のトリグリセリドを、脂肪酸とグリセロールに分解する酵素です。
分解された脂肪酸は絶食時に多くの組織でエネルギー源として利用されます。
血中の遊離脂肪酸は増加します。
絶食時には脂肪組織内のトリアシルグリセロールが脂肪酸とグリセロールに
分解されエネルギー源として利用されます。
筋肉では、エネルギー源としての脂肪酸の利用が促進されます。
絶食時、エネルギー不足とならないよう、脂肪酸の利用が促進されます。
正しいです。
ケトン体とは、アセト酢酸、β−ヒドロキシ酪酸、アセトンのことであり、肝臓でアセチルCoAから生成されます。
ケトン体は筋肉や飢餓時の脳において重要なエネルギー源となります。
絶食時の脂質の代謝に関する問題です。
絶食時では血中のキロミクロンは減少します。
ホルモン感受性リパーゼ活性は上昇します。
絶食時は脂肪組織に貯蔵している中性脂肪を分解し、エネルギーとして利用します。
脂肪組織を分解してエネルギーにするため、遊離脂肪酸は増加します。
脂肪酸のエネルギー源としての利用が亢進します。
正しいです。
脂肪酸の分解によりケトン体が産生され、グルコースの代わりにエネルギーとして利用されます。
絶食時には、肝臓でグリコーゲンの分解や筋肉から放出されるアミノ酸から糖新生をして、グルコース(ブドウ糖)が血液中に供給され血糖が維持されます。
脳はエネルギー源として、肝臓で脂肪酸から生成されるケトン体を利用できるようになります。
血中のキロミクロンが低下します。
キロミクロンは食事由来の脂質を運ぶ働きがあります。
脂肪組織では、ホルモン感受性リパーゼ活性が上昇します。
ホルモン感受性リパーゼは、脂肪組織に貯蔵してあるトリアシルグリセロールを分解します。
血中の遊離脂肪酸が上昇します。
空腹時は脂質もエネルギー源として使われ、肝臓グリコーゲンが減少してくると脂肪組織から遊離脂肪酸の取り込みも増加します。
筋肉では、エネルギー源としての脂肪酸の利用が亢進されます。
正しいです。
ケトン体は空腹時に脳のエネルギー源となります。
絶食時の脂質代謝について理解しておきましょう。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。