管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問76

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

水溶性ビタミンと、それが関与する生体内代謝の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • ビタミンB1 ―――― アミノ基転移反応
  • ビタミンB2 ――― 一炭素単位代謝
  • ナイアシン ―――― 炭酸固定反応
  • パントテン酸 ――― 血液凝固因子合成
  • ビタミンC ―――― コラーゲン合成

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、ビタミンと生体内代謝の関わりを理解しておく必要があります。

選択肢1. ビタミンB1 ―――― アミノ基転移反応

ビタミンB1は糖質代謝における3つの酵素、ピルビン酸脱水酵素、α−ケトグルタル酸脱水素酵素、トランスケトラーゼの補酵素として働きます。

アミノ基転移反応に関わるのはビタミンB6です。

選択肢2. ビタミンB2 ――― 一炭素単位代謝

ビタミンB2はエネルギー生成過程における酸化還元反応に関与する場合と、

グルタチオンレダクターゼの反応における作用に関与する場合があります。

グルタチオンレダクターゼは還元型グルタチオンの生成に関与し、

還元型グルタチオンは過酸化脂質の抑制方向に働きます。

一炭素単位代謝に関わるのは葉酸です。

葉酸は核酸に必要なプリンやチミンの合成などにも関与しています。

選択肢3. ナイアシン ―――― 炭酸固定反応

ナイアシンはペントースリン酸回路、脂肪酸やコレステロールの合成等における酵素の補酵素となり、水素の授受に関与しています。

炭酸固定反応に関与しているのはビオチンです。

選択肢4. パントテン酸 ――― 血液凝固因子合成

パントテン酸は糖質、脂肪およびアミノ酸からのエネルギー生成反応に関与しています。

また、コレステロールやアセチルコリン等の合成にも関わっています。

血液凝固因子合成に関与しているのはビタミンKです。

ビタミンKは脂溶性ビタミンです。

選択肢5. ビタミンC ―――― コラーゲン合成

正しい組合せです。

その他ビタミンCは腸管において3価の鉄を体内に吸収しやすい2価に還元することや、チロシンからメラニンが合成される途中の反応を阻害することに関与しています。

また、ニトロソアミンの生成抑制、ウイルス不活性化などの生理機能も注目されています。

参考になった数10

02

水溶性ビタミンの関わる代謝についての問題です。

選択肢1. ビタミンB1 ―――― アミノ基転移反応

アミノ基転移反応に関わるのは、ビタミンB6の活性型であるピリドキサールリン酸です。

選択肢2. ビタミンB2 ――― 一炭素単位代謝

一炭素単位代謝に関わるのは、葉酸です。

選択肢3. ナイアシン ―――― 炭酸固定反応

炭酸固定反応に関わるのは、ビオチンです。

選択肢4. パントテン酸 ――― 血液凝固因子合成

血液凝固因子合成に関わるのはビタミンKです。

選択肢5. ビタミンC ―――― コラーゲン合成

正しい組合せです。

コラーゲンを生成するアミノ酸の産生にはビタミンCが必要です。

参考になった数5

03

水溶性ビタミンは、酵素の補酵素として生体内の代謝に関わります。

選択肢1. ビタミンB1 ―――― アミノ基転移反応

ビタミンB6はアミノ基転移反応に関与します。

ビタミンB1は炭水化物の代謝に不可欠の因子です。

選択肢2. ビタミンB2 ――― 一炭素単位代謝

葉酸は一炭素単位代謝に関与します。

ビタミンB2は補酵素としてエネルギー代謝や物質代謝に関与します。

選択肢3. ナイアシン ―――― 炭酸固定反応

ビオチンは炭酸固定反応に関与します。

ナイアシンはペントースリン酸回路、脂肪酸やコレステロールの合成等における酵素の補酵素の因子です。

選択肢4. パントテン酸 ――― 血液凝固因子合成

ビタミンKは血液凝固因子合成に関与します。

パントテン酸は補酵素Aの合成における前駆体です。

選択肢5. ビタミンC ―――― コラーゲン合成

正しいです。

コラーゲンの生成と抗酸化作用に関与します。

まとめ

水溶性ビタミンと、それが関与する生体内代謝について理解しておきましょう。

参考になった数2