管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問84

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問題

第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問84 (訂正依頼・報告はこちら)

日本人の食事摂取基準(2020年版)の栄養素の指標に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • EARは、AIを基に算定する。
  • RDAは、動物実験の結果を根拠に算定する。
  • AIは、症例報告を根拠に算定する。
  • ULは、サプリメント由来の栄養素を対象としない。
  • DGは、生活習慣病の発症予防を目的としている。

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この過去問の解説 (3件)

01

日本人の食事摂取基準の栄養素の指標については、一通り覚えておく必要があります。

選択肢1. EARは、AIを基に算定する。

EAR(= 推定平均必要量)は、ある対象集団において測定された必要量の分布に基づき、母集団における必要量の平均値の推定値を示すものです。

選択肢2. RDAは、動物実験の結果を根拠に算定する。

RDA(= 推奨量)は、母集団に属するほとんどの者(97〜 98%)が充足している量を示します。

推定平均必要量を用いて算出されます。

選択肢3. AIは、症例報告を根拠に算定する。

AI(= 目安量)は、基本的には健康な多数の者を対象として、栄養素摂取量を観察した疫学的研究によって得られる値です。

十分な科学的根拠が得られず「推定平均必要量」が算定できない場合に算定されます。

選択肢4. ULは、サプリメント由来の栄養素を対象としない。

UL(= 耐用上限量)は、サプリメント由来の栄養素も対象です。

選択肢5. DGは、生活習慣病の発症予防を目的としている。

正しいです。

DG(=目標量)は、生活習慣病の発症予防を目的としています。

特定の集団において、その疾患のリスクや、その代理指標となる生体指標の値が低くなると考えられる栄養状態が達成できる量として算定されています。

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02

この問題では、栄養素の指標の算定方法について理解しておくことが大切です。

選択肢1. EARは、AIを基に算定する。

EAR(推定平均必要量)はある対象集団において測定された必要量の分布に基づき、母集団における必要量の平均値を示すものとしています。

集団に属する50%の者が必要量を満たすと推定される摂取量として定義されています。

選択肢2. RDAは、動物実験の結果を根拠に算定する。

RDA(推奨量)はある対象集団において測定された必要量の分布に基づき、母集団に属するほとんど(97~98%)が充足している量としています。

EARを用いて算出されます。

動物実験の結果を根拠に算定しているのは、UL(耐用上限量)です。

選択肢3. AIは、症例報告を根拠に算定する。

AI(目安量)は十分な科学的根拠が得られずEARが算定できない場合に算定するものです。

基本的には疫学的研究によって得られています。

症例報告を根拠に算定されているのはUL(耐用上限量)です。

選択肢4. ULは、サプリメント由来の栄養素を対象としない。

UL(耐用上限量)はサプリメント由来の栄養素を対象としています。

選択肢5. DGは、生活習慣病の発症予防を目的としている。

正しいです。

DG(目標量)は生活習慣病の発症予防を目的として、特定の集団において、その疾患のリスクやその代理指標となる生体指標が低くなっていると考えられる栄養状態が達成できる量として算定されています。

参考になった数5

03

栄養素の指標についてそれぞれ理解しておきましょう。

選択肢1. EARは、AIを基に算定する。

EARはある集団に属する50%が必要量を満たす(同時に50%の人が必要量を満たさない)と推定される摂取量をいいます。

選択肢2. RDAは、動物実験の結果を根拠に算定する。

RDAはある集団に属するほとんどの人(97~98%)が充足している摂取量のことです。

選択肢3. AIは、症例報告を根拠に算定する。

AIは特定の集団における、ある一定の栄養状態を維持するのに十分な量です。

十分な科学的根拠が得られず推定平均必要量が算定できない場合に算定されます。

 

選択肢4. ULは、サプリメント由来の栄養素を対象としない。

ULは、サプリメント由来の栄養素を対象とします。

選択肢5. DGは、生活習慣病の発症予防を目的としている。

正しいです。

現在の日本人が目標とすべき摂取量です。

まとめ

栄養素の指標についてそれぞれ理解しておきましょう。

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