管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問95
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
身体活動時における骨格筋のエネルギー供給に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- クレアチンリン酸の分解によるエネルギー供給は、酸素を必要とする。
- 筋グリコーゲンは、グルコースに変換されて、血中に放出される。
- 高強度(最大酸素摂取量の85%以上)の運動では、糖質が主なエネルギー供給源になる。
- 脂質のみが燃焼した時の呼吸商は、1.0である。
- 無酸素運動では、筋肉中の乳酸が減少する。
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この過去問の解説 (3件)
01
骨格筋のエネルギー供給のメカニズムについてポイントをおさえておきましょう。
クレアチンリン酸の分解によるエネルギー供給は、酸素を必要としません。
酸素を必要としない無酸素性エネルギー代謝であり、クレアチンリン酸が分解されて非常に短時間のうちに筋活動のエネルギー生産をします。
これをATP−CP系といいます。
ATPの高エネルギーリン酸結合が加水分解され、脱リン酸化することでエネルギーが放出されます。
無酸素性エネルギー代謝には、無酸素的にグルコースやグリコーゲンを分解し、最終産物として乳酸をつくる乳酸系もあります。
筋グリコーゲンは、グルコースに変換されて、血中に放出されません。
筋グリコーゲンは、分解されて乳酸に代謝されます。
筋肉には、グルコース-6-ホスファターゼが存在しないため、筋肉からグルコースとして放出することができません。
それに対し、肝臓のグリコーゲンは、分解されて血中グルコースになります。
正しいです。
エネルギー代謝には、有酸素性エネルギー代謝と、無酸素性エネルギー代謝があります。
有酸素性エネルギー代謝は、運動強度が弱く、持続時間が長いときに行われます。
有酸素性エネルギー代謝では、酸素を利用してミトコンドリア内TCA回路でATPを合成し、身体活動のためのエネルギーを生産します。
主なエネルギー供給源は糖質であり、体内の貯蔵エネルギーが枯渇するなどの場合、脂肪酸、アミノ酸も利用されます。
一方、無酸素性エネルギー代謝は、運動強度が強く、持続時間が短いときに行われます。
脂質のみが燃焼した時の呼吸商は、0.7 です。
呼吸商とは、栄養素が燃焼するときに排出された二酸化炭素量と消費した酸素量の体積比のことです。
呼吸商1.0であるのは糖質です。
たんぱく質は0.8となっています。
無酸素運動では、筋肉中の乳酸が増加します。
筋グリコーゲンや血糖を無酸素的に分解して乳酸を生じる解糖系があります。
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02
身体活動時における骨格筋のエネルギー供給についての問題です。
クレアチンリン酸の分解は嫌気的に行われます。
筋肉にはグルコース-6-ホスファターゼが存在しないため、グリコーゲンをグルコースに変換することはできません。
正しいです。
運動強度が高まるほど、糖質によるエネルギー供給の割合が大きくなります。
脂質のみの呼吸商は0.7です。
無酸素運動では、筋肉中の乳酸が増加します。
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03
身体活動時における骨格筋のエネルギー供給の仕組みについて理解しておきましょう。
クレアチンリン酸の分解によるエネルギー供給は、嫌気的に行われるため酸素を必要としません。
筋グリコーゲンは、グルコースに変換されて、血中に放出されません。
筋肉にはグルコース6-ホスファターゼが存在しないため、筋グリコーゲンはグルコースに変換されません。
正しいです。
運動強度が高くなるほど糖質によるエネルギー供給の割合が大きくなります。
脂質のみが燃焼した時の呼吸商は、0.7です。
糖質のみが燃焼した時の呼吸商は1.0で、たんぱく質は0.8となります。
無酸素運動では、筋肉中の乳酸が増加します。
身体活動時における骨格筋のエネルギー供給の仕組みについて理解しておきましょう。
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