管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問96
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問96 (訂正依頼・報告はこちら)
ストレス応答の抵抗期に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- エネルギー代謝は、低下する。
- 窒素出納は、正に傾く。
- 糖新生は、亢進する。
- 脂肪分解量は、減少する。
- 尿中カルシウム排泄量は、減少する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
生体にはストレスから自らを守り、生体の内部環境のホメオスタシス(恒常性)を維持するための調整機構が携わっています。
外部からの刺激に対する生体の適応の過程は、ストレスの種類にかかわらず類似しているのが特徴で、生体が新環境に適応するための総合的努力とみなされます。
この生体防御機構を汎(全身)適応症候群といい、時間経過に伴い「警告反応期」「抵抗期」「疲憊期」の三段階に分けられています。
この問題では、抵抗期に関する生体状況について理解しておく必要があります。
エネルギー代謝は、亢進します。
ストレス状態ではエネルギー代謝は亢進し、体内の貯蔵脂肪もエネルギー源として供給されます。
窒素出納は、負に傾きます。
ストレスが加わると、生体は体たんぱく質を分解してアミノ酸を動員します。
ホメオスタシス維持のための生体反応に必要な各種のたんぱく質を合成を行うためです。
正しいです。
生体にストレスが加わると、交換神経系と副腎皮質ホルモン系が活性化されます。
副腎皮質ホルモン、とくにグルココルチコイドの分泌が増加します。
グルココルチコイドの増加は肝臓における糖新生を亢進させ、グリコーゲンの合成を促進させます。
脂肪分解量は、増加します。
交感神経系を通してカテコールアミンの分泌亢進が行われ、脂肪組織ホルモンの感受性リパーゼの活性化を招き、貯蔵トリアシルグリセロールの分解を促進します。
尿中カルシウム排泄量は、増加します。
カルシウムは、神経や筋肉の機能維持、細胞内酵素の活性化作用、細胞内の情報伝達、免疫系や内分泌系での作用など、多様な生理機能を有しています。
参考になった数19
この解説の修正を提案する
02
ストレス応答の抵抗期に関する問題です。
ストレス下では、エネルギー代謝が亢進することがポイントになります。
エネルギー代謝は亢進します。
窒素出納は負に傾きます。
体たんぱく質の異化が進み、窒素排泄量が増加するためです。
正しいです。
糖新生は亢進します。
代謝亢進により、脂肪の分解量は増加します。
カテコールアミンや副腎皮質ホルモンの分泌が増加するため、尿中カルシウム排泄量は増加します。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
03
抵抗期はストレス刺激に対して、生体が適応力を獲得した時期です。
ストレス応答は時間経過に伴い警告反応期、抵抗期、疲はい期の3段階に分けられます。
エネルギー代謝は、上昇します。
身体がストレスに対応するためにエネルギーを必要とすることにより抵抗期ではエネルギー代謝が上昇します。
窒素出納は、負に傾きます。
抵抗期には、筋タンパク質の分解が増えることにより生じたアミノ酸からの窒素が尿として体外に排出される量が増加します。
正しいです。
抵抗期には糖新生が促進され、エネルギー供給が確保されます。
脂肪分解量は、上昇します。
抵抗期のエネルギー代謝の亢進によるためです。
尿中カルシウム排泄量は、増加します。
腸管でのカルシウムの吸収率が減少し、ストレス時に分泌されるコルチゾールやノルアドレナリンはカルシウムの尿中排泄を促進する働きがあります。
ストレス応答について理解しておきましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問95)へ
第37回問題一覧
次の問題(問97)へ