管理栄養士の過去問
第37回
午前の部 問97

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問題

第37回 管理栄養士国家試験 午前の部 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

特殊環境における生体反応に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 低温環境では、熱産生が低下する。
  • 高温環境では、アルドステロン分泌量が減少する。
  • 低圧環境では、食欲が亢進する。
  • 高圧環境では、肺胞内の酸素分圧が低下する。
  • 無重力環境では、骨吸収が亢進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、特殊環境での生体反応について理解しておくことが大切です。

選択肢1. 低温環境では、熱産生が低下する。

低温環境では、熱生産は亢進します。

寒冷刺激によってふるえが起こり熱生産が始まると、骨格筋での熱生産の割合は非常に高くなります。

ふるえは骨格筋が付随意的に周期的に起こす収縮で、このエネルギーは100%熱となります。

選択肢2. 高温環境では、アルドステロン分泌量が減少する。

高温環境では、アルドステロン分泌量は増加します。

アルドステロンはホルモンの一種で、副腎皮質から分泌されます。

腎臓に作用してナトリウムと水の再吸収を促進させます。

選択肢3. 低圧環境では、食欲が亢進する。

低圧環境では、食欲は低下します。

低圧環境は低酸素環境でもあります。

気圧低下は呼気中の酸素分圧の低下をもたらし、動脈の酸素飽和度も低下するため、組織、細胞へ酸素の供給は不十分となります。

そのため、低酸素下では酸素を必要とするエネルギー生産系の代謝は抑制されます。

また、食欲低下、脱水、それに伴う体重減少が起こります。

選択肢4. 高圧環境では、肺胞内の酸素分圧が低下する。

高圧環境では、肺胞内の酸素分圧は上昇します。

呼吸中の酸素分圧が上昇するためです。

また、高圧環境では、消費エネルギー量の増加が起こります。

選択肢5. 無重力環境では、骨吸収が亢進する。

正しいです。

無重力状態では骨への負荷がかからないため、骨吸収が亢進します。

また、尿中カルシウムの排泄が増加します。

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02

特殊環境における生体反応に関する問題です。

選択肢1. 低温環境では、熱産生が低下する。

低温環境では、体温保持のため熱産生が上昇します。

選択肢2. 高温環境では、アルドステロン分泌量が減少する。

高温環境下ではアルドステロンの分泌量は増加します。

尿中のナトリウムイオンや水の再吸収を亢進させ、循環血液量を保ちます。

選択肢3. 低圧環境では、食欲が亢進する。

低圧環境では、食欲は低下します。

選択肢4. 高圧環境では、肺胞内の酸素分圧が低下する。

高圧環境では、呼気中の酸素分圧が上昇するため、肺胞内の酸素分圧も上昇します。

選択肢5. 無重力環境では、骨吸収が亢進する。

正しいです。

骨に重力がかからなくなるため、骨吸収(骨の破壊)が亢進します。

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03

高温環境下:熱産生の低下と発汗による熱の放散が促進し発汗が促進します。

低温環境下:低温環境下では、体温維持のために熱産生が増加し、基礎代謝量が亢進します。

選択肢1. 低温環境では、熱産生が低下する。

低温環境では、熱産生が上昇します。

低温環境下では体温維持のために熱産生が増加し、基礎代謝量が亢進します。

選択肢2. 高温環境では、アルドステロン分泌量が減少する。

高温環境では、アルドステロン分泌量が増加します。

 

選択肢3. 低圧環境では、食欲が亢進する。

低圧環境では、食欲が低下します。

低圧環境下では食欲低下、脱水、体重減少などが見られます。

選択肢4. 高圧環境では、肺胞内の酸素分圧が低下する。

高圧環境では、肺胞内の酸素分圧が上昇します。

 

選択肢5. 無重力環境では、骨吸収が亢進する。

正しいです。

骨吸収の亢進により骨量の減少が見られます。

まとめ

特殊環境における生体反応について理解しておきましょう。

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