管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問4
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
「減量のために間食を控えたいと思っていますが、介護によるストレスのせいか、なかなかやめられません。でも、なんとか間食をやめたいんです。」と話す肥満の中年女性への栄養カウンセリングである。クライアントの訴えたい内容を受け止めて、受容的態度を示す管理栄養士の発言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- そんなに深刻にならなくても、大丈夫ですよ。
- 介護のストレスが、とても大変なんですね。
- なんとか間食を控えて減量したいと、思っていらっしゃるのですね。
- そういうことはありますよね。
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この過去問の解説 (3件)
01
カウンセリングではクライアントとカウンセラーの信頼関係が重要です。
初回のカウンセリングではラポールの形成を心がけます。
受容とは、あるがままの姿を尊重し、クライエントに肯定的な関心を抱き続けて、その感情や言葉を無条件に受け入れることです。
クライエントは、相手に自分が受け入れられているとう気持ちを抱くことで、相手を信頼するようになります。
不適切です。
受容せず、否定しています。
不適切です。
クライエントの主張は「間食をやめたい」ということです。
介護のストレスについてではないため、適切とはいえません。
適切です。
単に相槌を打ちながら話を聴くだけでなく、クライエントに共感し、
不明瞭な気持ちを明確にしようとする積極的な態度を維持しながら、
クライエントの目的の実現に向けて真剣に対応しています。
不適切です。
単に相槌を打つだけでは、最も適切とはいえません。
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02
カウンセリングにおける受容的態度とは、クライアントの気持ちや言葉、行動を無条件に受け入れることです。
カウンセラー(管理栄養士)自身の価値観で評価を加えず、クライアントをそのまま受け入れることが重要です。
クライアントの「なんとか間食をやめたい」という気持ちを受け入れず、否定してしまっています。
この発言は受容的態度として適していません。
クライアントの発言をそのまま受け入れていますが、今回は「減量」に関する栄養カウンセリングを行っています。
そのため、今回は「介護によるストレス」よりも、「減量」に対する「間食を控えたいと思っている」「なんとか間食をやめたい」という気持ちや言葉を受け止める必要があります。
適切です。
クライアントの気持ちをそのまま受け入れ、カウンセリングの「繰り返し」という技法を活用しています。
「繰り返し」とは、クライアントの言葉から、今回のカウンセリングのポイントとなる言葉をそのまま繰り返すことです。
そうすることで、クライアントは自分の気持ちや考えに対する理解を深めることができます。
クライアントの気持ちや言葉を否定したり、カウンセラーの価値観による発言をしたりしていませんが、問題文にある通り、この発言では「訴えたい内容を受け止めて」いません。
そのため、今回の問いにおける受容的態度には適していません。
〔まとめ〕
カウンセリングの成功には、クライアントとの信頼関係(ラポール)の形成が重要となります。
今回の受容的態度に加え、傾聴や質問の仕方など、カウンセリング技法を学び、信頼関係(ラポール)の形成に活用していきましょう。
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03
栄養カウンセリングについての問題です。
患者の気持ちの否定にあたり、受容的態度とは言えません。
患者の気持ちに共感する発言ではありますが、「なんとか間食をやめたい」という言葉にフォーカスする必要があります。
適切です。
患者の話を要約し、共感的理解を示すことができています。
否定はせず受け止めてはいますが、それだけではなく「要約」や「言い換え」をすることで、より患者の気持ちを受容することにつながります。
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