管理栄養士の過去問 第37回 午後の部 問7
この過去問の解説 (3件)
ナッジとは、人を望ましい行動へと促す仕組みや手法のことです。
英語(nudge)では、「ひじで軽くつつく」「そっと押して動かす」という意味もあり、人の行動変容をそっと促す手法とされています。
人々を「強制することのない」仕組み、というところもポイントです。
ヘルスビリーフモデルを活用した支援となります。
ヘルスビリーフモデルとは、代表的な健康行動理論の一つです。
人が健康によい行動を行う可能性を高める要因として、以下の2つを挙げています。
①脅威の認識
このままだと、自分が病気や合併症になる可能性が高いと危機感を感じること
自分が病気や合併症になると、健康面・経済面・社会面などで重大だと感じること
②メリットとデメリットのバランス
健康によい行動を行うことのメリットとデメリット考えた時に、メリットの方が自分にとって大きいと感じること
オペラント強化を活用した支援となります。
オペラント強化とは、行動直後の刺激を変化させることで、その行動をコントロールする方法です。
例えば、運動をする、という行動の直後に、「ほめる」という刺激を加えると、その行動(運動をする)が増える、という例が挙げられます。
セルフモニタリングを活用した支援となります。
セルフモニタリングでは、問題となっている行動を観察・記録・評価することで、自分の行動を客観的に把握し、その行動をコントロールする方法です。
ナッジの考え方をを活用した支援です。
これは、ナッジの考え方である「デフォルトオプション」を活用しています。
「デフォルトオプション」とは、人間のあらかじめ設定された「初期設定」に従いたいという心理を活用したもので、定食にあらかじめサラダをつけておくと野菜摂取量が増える、などの例が挙げられます。
人々を「強制することのない」仕組みであるナッジに当てはまりません。
イメージのつきにくいナッジですが、以下のように身近な事例もあります。
・エスカレーターではなく階段を使いたくなるように、階段にイラストや「〇段目まで登ると〇カロリー消費」などの言葉を表記する
・放置自転車の被害がある場所に、「ここは自転車捨て場です。ご自由にお持ちください」と張り紙をしたところ、放置自転車がなくなった
いくつか事例を知っておくと判断しやすくなるので、ぜひ日常でナッジを活用したものがないか、探してみてください。
ナッジとは、無意識下に働きかけ、相手が自発的に望ましい行動をとれるよう後押しすることです。
強制したり、経済的なインセンティブを大きく変えたりしないことが重要です。
減量することのメリットを考えてもらうことは、意思決定バランスに当てはまります。
意思決定バランスとは、行動を起こそうというときのメリット・デメリットのことです。
減量に成功したときのご褒美を考えてもらうことは、オペラント強化に当てはまります。
オペラント強化とは、行動した後の報酬などの刺激によって、その望ましい行動が増えることです。
食べたものを記録してもらうことは、セルフモニタリングにあてはまります。
セルフモニタリングとは、自身の行動を観察、記録することです。
それを評価することにより、望ましい行動へとつなげることができます。
ナッジの考え方を活用した支援として適切です。
ご飯茶碗を小さくすることで、無意識に食事量が減り、減量につながります。
栄養成分表示を見て、食品を選ぶように勧めることは、無意識ではないため、ナッジの考え方を活用した支援とはいえません。
「ナッジ」とは、望ましい行動が起こりやすいように後押しする仕組みやアプローチのことです。
ヘルスビリーフモデルの有益性の認識にあたります。
オペラント強化にあたります。
セルフモニタリングの技法です。
適当です。
ご飯茶碗のサイズという「環境」を変えることで、ご飯の量を減らすという行動変容が促されます。
環境や仕組みを変えるナッジを活用したアプローチではありません。
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