管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問8
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
K市の介護予防教室を修了した高齢者が、定期的に体操を行うセルフヘルプグループを立ち上げた。その組織活動を発展させていくために市の管理栄養士が行った活動である。組織をエンパワメントする支援として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 他地域で同様の活動を行う組織の様子を紹介し、自分たちの特徴と課題を考えるように促した。
- 市民の集まる場で、体操の様子を披露する機会を作り、発表してもらった。
- 次年度の活動を考える会議で、話し合いの進行役を担った。
- 体操に加え、食生活に関する活動を進めてもらうために、情報提供を行った。
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この過去問の解説 (3件)
01
エンパワメントとは、組織の一人ひとりが力をつけ、自身や社会に影響を与えていけるよう支援する援助技法です。
一方的な教育ではなく、組織の中での対話・傾聴・行動という過程を経ることがポイントになります。
管理栄養士からの教育に近く、組織のエンパワメントにはあたりません。
適切です。
体操を披露する機会を作ることで、組織内での対話・傾聴・行動が起こることが予測されます。
話し合いの進行役を担うことは、組織のエンパワメントにはあたりません。
情報提供は、組織のエンパワメントにはあたりません。
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02
エンパワメントとは、組織を構成する一人ひとりが、持っている本来の能力を発揮し、自分の意思決定によって自発的に行動できるよう支援(環境や仕組みを整えたり)することです。
エンパワメントは、対象者が「自発的に」行動できるように行う支援です。
管理栄養士が「環境や仕組みを整えるような支援」ではなく、対象組織の活動に直接はたらきかけを行うのは、組織のエンパワメントとして適切な支援ではありません。
適切です。
対象集団のみでこのような機会を「作る」のは難しく、管理栄養士の権限や協力が必要となります。
そのため、組織をエンパワメントする支援として適切と言えます。
話し合いの進行役を担うことは、組織をエンパワメントする支援には当てはまりません。
今回は、「介護予防教室を修了した高齢者が、定期的に体操を行うセルフヘルプグループ」の活動を発展させる支援となります。
「食生活に関する活動」は管理栄養士の一方的な支援となってしまうため、適切ではありません。
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03
エンパワメントとは「人々、組織、コミュニティが主体的に自分たちの生活を変革していく自己管理能力を獲得するプロセス」です。
エンパワメントは「個人」「組織」「地域」レベルに分けて考えます。
他地域で同様の活動を行う組織の様子を紹介し、自分たちの特徴と課題を考えるように促すことは、組織が主体的に生活の変革をしていくことにつながっていません。
適切です。
体操の様子を披露する機会を作り、発表してもらうことは、組織が自主的に行動を起こせるように管理栄養士が行った活動であり、適切と考えられます。
次年度の活動を考える会議で、話し合いの進行役を行うことは、組織のエンパワメント支援にはつながりません。
定期的に体操を行うという活動を発展させていくことが目的であり、管理栄養士による情報提供は、組織のエンパワメント支援にはつながりません。
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