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管理栄養士の過去問 第37回 午後の部 問18

問題

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医薬品が電解質に及ぼす影響の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
   1 .
サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制
   2 .
ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制
   3 .
アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 血清カリウム値低下
   4 .
甘草湯 ――――――――――――――― 血清カリウム値上昇
   5 .
ステロイド内服薬(コルチゾール) ―― 血清カリウム値低下
( 第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問18 )
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この過去問の解説 (3件)

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この問題では、医薬品が電解質に及ぼす影響をきちんと把握しているかが問われます。

また、「低カリウム血症を引き起こす可能性のある医薬品」についても覚えておきましょう。

(低カリウム血症とは、血液中のカリウムが低下する病気です。脱力やこわばり、筋肉痛、呼吸困難感、不整脈などの症状がみられます。)

選択肢1. サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制

サイアザイド系利尿薬は、遠位尿細管でNa⁺/Cl⁻共輸送体に作用し、Na⁺の再吸収を抑制します。

そのため、この問いでは「尿中ナトリウム再吸収抑制」が正しくなります。

サイアザイド系利尿薬は高い降圧作用がありますが、低カリウム血症や高尿酸血症、糖代謝や脂質代謝の異常をきたすことがあるため、注意が必要です。

選択肢2. ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制

ループ利尿薬は、ヘンレの係蹄でNa⁺/K⁺/2Cl⁻共輸送体に作用し、Na⁺とK⁺の再吸収を阻害します。

そのため、この問いでは「尿中カリウム再吸収抑制」が正しくなります。

ループ利尿薬は心不全でよく使用されます。

使用する際は、低カリウム血症や高尿酸血症に注意が必要です。

選択肢3. アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 血清カリウム値低下

アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、アンジオテンシンⅠからアンジオテンシンⅡへの変換を阻害します。

アンジオテンシンⅡには、Na⁺の再吸収を促進し、血中のK⁺を排泄させる作用を持つ、アルドステロンを分泌させる働きがあります。

そのため、アンジオテンシン変換酵素阻害薬を使用すると、アルドステロンの分泌が抑えられ、血中のK⁺を排泄させる作用も抑制されます。

以上のことから、アンジオテンシン変換酵素阻害薬の使用には、「血清カリウム値低下」への影響はないと考えられます。

選択肢4. 甘草湯 ――――――――――――――― 血清カリウム値上昇

甘草湯とは、「甘草」という生薬のみで構成される漢方薬のことです。

炎症を抑え、痛みを緩和する働きがあるため、のどの痛みや激しい咳などに効能があります。

甘草には、グリチルリチン酸という成分があります。

グリチルリチン酸は、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールを、コルチゾンへ変換する酵素を阻害します。

そのため、甘草湯を大量に摂取した場合には、コルチゾンへの変換が阻害され、コルチゾールが増加します。

増量したコルチゾールは、尿細管にある鉱質コルチコイド受容体に作用し、Na⁺再吸収促進・K⁺排泄増加が起こるため、低カリウム血症が生じやすくなります。

以上のことより、この問いでは「血清カリウム値低下」が正しくなります。

選択肢5. ステロイド内服薬(コルチゾール) ―― 血清カリウム値低下

ステロイド内服薬は、主にコルチゾールを元に造られた製剤で、炎症やアレルギーを抑える効果があります。

コルチゾールとほぼ同様の作用をあらわすことで、内分泌疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患、気管支喘息などのアレルギー性疾患、白血病などの血液疾患など様々な疾患や症状で使用されます。

ステロイド内服薬は、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。

そのため、この問いでは「血清カリウム値低下」は正しいです。

まとめ

今回の問いでは、「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」以外、すべて「低カリウム血症を引き起こす可能性のある医薬品」でした。

そのほか、インスリンやグリチルリチン製剤も低カリウム血症を引き起こす可能性があります。

医薬品が電解質に及ぼす影響に加えて、「低カリウム血症を引き起こす可能性のある医薬品」として、以下を覚えておきましょう。

 ・利尿薬(サイアザイド系利尿薬、ループ利尿薬)

 ・甘草を含む漢方薬

 ・グリチルリチン製剤

 ・副腎皮質ステロイド

 ・インスリン

付箋メモを残すことが出来ます。
3

医薬品と電解質への影響についての問題です。

選択肢1. サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制

サイアザイド系利尿薬は、遠位尿細管の尿中ナトリウムの再吸収を抑制する効果があります。

選択肢2. ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制

ループ利尿薬は、ヘンレ係蹄でのNa⁺とK⁺の再吸収を阻害するため、尿中カリウムの再吸収を抑制する効果があります。

選択肢3. アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 血清カリウム値低下

アンジオテンシンⅠ→Ⅱの変換を阻害することで、副腎皮質からのアルドステロン分泌が抑制されます。

アルドステロンにはNa⁺の再吸収促進・K⁺の排泄促進作用があります。

それらの作用が抑制されることで血清カリウム値上昇のリスクがあるため、元々高K血症の患者や、腎機能低下のある患者への使用には注意が必要です。

選択肢4. 甘草湯 ――――――――――――――― 血清カリウム値上昇

甘草に含まれるグリチルリチン酸は、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールを、コルチゾンへ変換する酵素を阻害します。

体内のコルチゾールが増加すると、Na⁺再吸収促進・K⁺排泄増加が起こるため、血清カリウム値は低下します。

選択肢5. ステロイド内服薬(コルチゾール) ―― 血清カリウム値低下

正しい組合せです。

コルチゾールのはたらきは、Na⁺再吸収促進・K⁺排泄増加なので、血清カリウム値の低下が起こりやすくなります。

1

医薬品と電解質の影響について理解しておくことが大切です。

選択肢1. サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制

サイアザイド系利尿薬は尿中ナトリウム排泄を促進します。

血圧低下、浮腫の改善効果があり、遠尿細管でのナトリウム、水の再吸収を抑制します。

選択肢2. ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制

ループ利尿薬は尿中カリウム排泄を促進します。

浮腫の改善、血圧低下の効果があり、尿細管ヘンレループでのナトリウム、カリウム、クロール、水の再吸収を抑制し、排泄を促進します。

選択肢3. アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 血清カリウム値低下

アンジオテンシン変換酵素阻害薬は血清カリウム値を上昇させます。

血圧を低下させる効果があり、アンジオテンシン変換酵素を阻害することで、アンジオテンシンⅡの生成を抑制、アルドステロン分泌を抑制します。

アルドステロンにはナトリウムの再吸収促進・K⁺の排泄促進作用があり、それらの作用が抑制されることで血清カリウム値上昇します

選択肢4. 甘草湯 ――――――――――――――― 血清カリウム値上昇

甘草湯は血清カリウム値を低下させます。

抗炎症作用、エストロゲン様作用などがあります。

グリチルリチン酸が含まれているため、副作用として、ナトリウムの貯蓄、カリウム排泄促進作用があり、浮腫、高血圧、低カリウム血症が起こります。

選択肢5. ステロイド内服薬(コルチゾール) ―― 血清カリウム値低下

正しい組合せです。

抗炎症作用、免疫抑制作用がありますが、副作用としてコルチゾール過剰症、ナトリウム貯蓄、カリウム排泄促進作用があり、浮腫、高血圧、低カリウム血症が起こります。

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