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管理栄養士の過去問 第37回 午後の部 問21

問題

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50歳、男性。事務職。身長181cm、体重90kg、BMI 27.5kg/m2、標準体重72kg。血圧145/90mmHg。他に異常は認められなかった。この患者に初めて外来栄養食事指導を行うことになった。1日当たりの目標栄養量の組合せである。ただし、食塩は6g/日未満とする。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
   1 .
エネルギー(kcal/日):600  たんぱく質(g/日):40  脂肪(g/日):20
   2 .
エネルギー(kcal/日):600  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):15
   3 .
エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):40  脂肪(g/日):60
   4 .
エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):50
   5 .
エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):15
( 第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問21 )
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この過去問の解説 (3件)

10

BMI 27.5kg/m2 より肥満

血圧 145/90mmHg より高血圧 であることが分かります。

BMIは 体重kg/身長(m)2 で求められます。

18.5未満を「痩せ」、18.5以上25未満を「標準」、25以上を「肥満」としています。

収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、

または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合を「高血圧」と診断します。

肥満症の治療食には、1800kcal~1000kcal/日の「肥満治療食」と、600kcal/日の「超低エネルギー食」があります。

肥満の程度、年齢、合併症の有無、身体活動レベルなどを考慮し、摂取エネルギーを決定する必要があります。

この患者は肥満と高血圧以外の異常はみられないため、超低エネルギー食にする必要はありません。

超低エネルギー食は、高度肥満(BMI 35以上)に適用され、迅速、大幅な体重減少が必要な場合に、専門家の管理下で入院治療を原則としています。

よって、エネルギーは1800kcalが適当です。

たんぱく質は、標準体重1kgあたり1.0~1.2gとします。

標準体重72kg × 1.0~1.2g = 72〜86.4gとなるため、たんぱく質は80gが適当です。

脂肪は、エネルギー比率で20~25%とします。

エネルギーを1800kcalとすると、1800kcal × 0.2~0.25 = 360~450kcal

脂肪1gは9kcalのため、360kcal ÷ 9~450kcal ÷ 9 = 40〜50g

よって脂肪は50gが適当です。

選択肢4. エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):50

こちらが正解です。

付箋メモを残すことが出来ます。
2

目標栄養量(エネルギー、炭水化物、たんぱく質、脂質)の算出方法を覚えておく必要があります。

1日の必要エネルギーは、「標準体重(kg) × 身体活動レベルによるエネルギー係数(kcal/kg)」で求められます。

事務職のため身体活動レベルが軽い労作だとすると、エネルギー係数は 25 kcal/kg となり、

 72 × 25 = 1800 kcal/日

と算出できます。

『肥満症診療ガイドライン2022』によると、必要たんぱく質量は「エネルギー比13〜20%」です。

 1800kcal × 13~20% = 234~360kcal

たんぱく質1g = 4kcalのため、

 234~360kcal ÷ 4 = 58.5~90g/日

と算出できます。

『肥満症診療ガイドライン2022』によると、脂質の摂取目標量は「エネルギー比20~30%」です。

 1800kcal × 20~30% = 360~540kcal

脂質1g=9kcalのため、

 360~540kcal ÷ 9 = 40~60g/日

と算出できます。

選択肢4. エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):50

こちらが正解です。

1

「BMIが27.5kg/m2」「血圧145/90mmHg」より、この男性は「肥満」に「高血圧」という合併症があるため、「肥満症」と判断できます。

 〇BMIの基準

    18.5未満:低体重(やせ)

   18.5以上25未満:普通体重

    25以上:肥満

 〇高血圧の基準

   140/90mmHg以上

日本肥満学会が6年ぶりに改定した「肥満症診療ガイドライン2022」を参考に問題を解いていきます。

選択肢4. エネルギー(kcal/日):1,800  たんぱく質(g/日):80  脂肪(g/日):50

肥満症(25 ≦ BMI < 35)の目標栄養量は以下を基準に考えていきます。

 エネルギー:25kcal × 目標体重(kg)以下

 タンパク質:指示エネルギー量の13~20%

 脂肪 :指示エネルギー量の20~30%

【エネルギー】

今回は、標準体重72kgを目標体重として計算していきます。

 25kcal × 72kg = 1800kcal

【タンパク質】

1800kcalの13~20%は、

 1800 × 0.13~0.2 = 234~360kcal

であり、これをタンパク質のエネルギー換算係数を使ってgに換算すると、

 234 ~ 360kcal ÷ 4 = 58.5~90g

となります。

【脂肪】

1800kcalの20~30%は、

 1800 × 0.2~0.3 = 360~540kcal

であり、これを脂肪のエネルギー換算係数を使ってgに換算すると、

 360~540kcal ÷ 9 = 40~60g

となります。

以上より、

エネルギー(kcal/日):1,800

たんぱく質(g/日):80

脂肪(g/日):50

が正しい組み合わせとなります。

まとめ

「肥満症診療ガイドライン2022」には、高度肥満症(BMI ≧ 35)に対する基準や超低エネルギー食(600kcal/日以下)についても記載されているため、そちらも確認しておきましょう。

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