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管理栄養士の過去問 第37回 午後の部 問25

問題

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消化器疾患の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
   1 .
胃食道逆流症では、高脂肪食とする。
   2 .
短腸症候群では、脂肪を制限する。
   3 .
潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限する。
   4 .
偽膜性腸炎では、水分を制限する。
   5 .
回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を制限する。
( 第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問25 )
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この過去問の解説 (3件)

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消化器疾患の栄養管理では、「負担をかけない食事が必要かどうか」「必要な食事(栄養素や水分補給)があるか」を考えることが大切です。

選択肢1. 胃食道逆流症では、高脂肪食とする。

胃食道逆流症では、低脂肪食とします。

胃食道逆流症では、胃の内容物や胃液が食道へ逆流し、胃酸などで食道粘膜が傷つけられ、胸やけや吐き気などの症状が起こります。

胃酸の分泌や、胃内に食べ物が残留する時間を減らすため、低脂肪のもの、消化の良いものを摂取するようにします。

選択肢2. 短腸症候群では、脂肪を制限する。

正しいです。

短腸症候群では、小腸を大量に切除したことにより吸収障害が起こり、下痢や脱水、体重の減少、ビタミンの欠乏などの症状が起こります。

脂肪の吸収障害による下痢を予防するため、脂質の少ない成分栄養剤から使用することが多いです。

しかし、成分栄養剤の長期利用は必須脂肪酸の欠乏を起こしやすいため、定期的な脂肪乳剤の投与が必要となります。

選択肢3. 潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限する。

潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限しません

潰瘍性大腸炎は、病因の分かっていない、大腸にただれや傷などの炎症が慢性的に起こる疾患です。

「活動期」「寛解期」があり、この2つの時期を繰り返します。

寛解期は症状がおさまった状態であるため、厳しい食事制限の必要はありません。

バランスが良く、消化吸収の良い食事を心がけます。

選択肢4. 偽膜性腸炎では、水分を制限する。

偽膜性腸炎では、水分を制限しません。

偽膜性大腸炎では、抗菌剤の服用によって菌交代現象が起こり、大腸で感染や炎症がおき、下痢や腹痛、発熱などの症状がみられます。

(菌交代現象:抗菌剤に耐性のあった菌のみが生き残ることによって、正常な腸内細菌のバランスが崩れ、ある種類の菌が以上に増えてしまうこと。)

下痢によって脱水が起こることもあるため、水分は制限しません。

選択肢5. 回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を制限する。

回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を十分に摂る必要があります。

回腸ストマでは、結腸での水分吸収が十分に行われないため、便が水様になります。

1日に1~2Lの水様の便が出るため、脱水に気をつけ、排便量に応じた水分摂取が必要です。

付箋メモを残すことが出来ます。
5

消化器疾患の栄養管理に関する問題です。

選択肢1. 胃食道逆流症では、高脂肪食とする。

高脂肪食は、胃食道逆流症の誘因と考えられています。

脂肪の摂取によりコレシストキニンの分泌が増加し、下部食道括約筋(LES)を弛緩させるため、逆流が起こりやすくなります。

選択肢2. 短腸症候群では、脂肪を制限する。

正しいです。

短腸症候群は、生まれつきもしくは手術などの切除により腸が短くなった状態です。

選択肢3. 潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限する。

潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質制限の必要はありません。

血便や下痢が激しい時は、完全静脈栄養にて腸管の安静を図ります。

選択肢4. 偽膜性腸炎では、水分を制限する。

偽膜性腸炎は、クロストリジウム・ディフィシルが産生する毒素による腸炎です。

水様便や腹痛、発熱が主な症状であり、水分制限は必要ありません。

選択肢5. 回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を制限する。

回腸ストマの管理では、十分な水分摂取の必要があります。

回腸ストマから排泄される便は水様便であり、脱水や電解質異常を起こしやすいためです。

2

それぞれの消化器疾患の特徴を理解しておきましょう。

選択肢1. 胃食道逆流症では、高脂肪食とする。

胃食道逆流症では、低脂肪食とします。

胃食道逆流症は胃酸を含む胃の内容物が食道内に逆流して起こります。

逆流物を誤嚥した場合は、誤嚥性肺炎の原因ともなります。

高脂肪食、刺激物、アルコール等は胃酸分泌の増加につながり、リスクを高めます。

選択肢2. 短腸症候群では、脂肪を制限する。

正しいです。

短腸症候群は、腸を大きく切除したことなどにより、消化吸収機能が低下している状態です。

栄養欠乏、下痢、脱水、体重減少などを伴います。

腸に刺激を与えないためにも、低脂肪食が望ましいです。

選択肢3. 潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限する。

潰瘍性大腸炎寛解期では、たんぱく質を制限しません。

潰瘍性大腸炎とは、粘膜を侵し、びらんや潰瘍を形成する、原因不明の大腸の疾患です。

血便、下痢等を伴います。

寛解期と活動期を繰り返す難治性疾患です。

寛解期は症状がない状態であり、食事制限はありません。

活動期は炎症が生じている状態であり、易消化性、高エネルギー、高たんぱく、低脂肪、低食物繊維食が望ましいです。

選択肢4. 偽膜性腸炎では、水分を制限する。

偽膜性腸炎では、水分を制限する必要はありません

偽膜性腸炎は、抗生物質の使用などにより、腸内細菌のバランスが崩れ、主にクロストリジウム、ディフィシルが異常に増加し発症します。

下痢、腹痛、発熱などの症状が現れます。

下痢を伴うため、脱水症状にならないよう水分は積極的に摂取することが望ましいです。

選択肢5. 回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を制限する。

回腸ストマ(人工肛門)の管理では、水分を制限する必要はありません

回腸ストマは小腸の開口部に設置するため、水様便が出ます。

脱水にならないよう水分は積極的に摂取することが望ましいです。

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