管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問34
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問34 (訂正依頼・報告はこちら)
骨粗鬆症の治療時に摂取を推奨する栄養素と、その栄養素を多く含む食品の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- ビタミンD ――― しろさけ
- ビタミンD ――― ささみ
- ビタミンK ――― じゃがいも
- ビタミンK ――― 木綿豆腐
- カルシウム ――― しいたけ
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この過去問の解説 (3件)
01
骨粗鬆症の治療時に摂取を推奨する栄養素と、その栄養素を多く含む食品は以下になります。
●カルシウム(骨の主な材料となる)
乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
小魚(骨ごと食べられるもの)
大豆製品(豆腐、納豆など)
●ビタミンD(小腸でのカルシウム吸収率を高める)
魚類(鮭、いわしなど)
きのこ類(シイタケ、マイタケなど)
●ビタミンK(カルシウムが骨に沈着することを促進する)
納豆
海藻(わかめ、海苔など)
野菜類(小松菜、ブロッコリー、モロヘイヤなど)
正しい組合せです。
ちなみに、日本で流通している鮭には、いくつか種類があります。
しろさけ(白鮭):日本で獲れる一般的な鮭
べにざけ(紅鮭):主にロシアやカナダで獲れる天然物の鮭
ぎんざけ(銀鮭):チリ産が主流の養殖物の鮭(日本でも養殖あり)
ささみに多く含まれるのは、「タンパク質」です。
じゃがいもに多く含まれるのは、「ビタミンC」です。
木綿豆腐に多く含まれるのは、「カルシウム」です。
しいたけに多く含まれるのは、「ビタミンD」です。
骨粗鬆症の治療時には、栄養素は単独で考えるのではなく、他の栄養素との相互作用を理解することが大切です。
カルシウムは吸収されにくいため、小腸でのカルシウム吸収率を高めるビタミンDや、カルシウムが骨に沈着することを促進するビタミンKをうまく取り入れるようにしましょう。
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02
病態の治療に適した栄養素と、その食品の知識が問われる問題です。
ビタミンDはカルシウムの吸収・再吸収を助け、骨形成を促します。
鮭、かつお等の魚類や、きのこ類に多く含まれるほか、日光に当たることでも生成されます。
ビタミンKは、納豆や緑黄色野菜(ブロッコリー、小松菜など)に豊富に含まれます。
骨を形成するたんぱく質である「オステオカルシン」の活性化を助けます。
カルシウムは骨の主要な構成成分です。
乳製品や大豆製品、骨ごと食べられる小魚などに多く含まれます。
正しい組合せです。
ささみに豊富に含まれるたんぱく質も、骨密度の維持には欠かせない栄養素です。
じゃがいもに豊富に含まれるのはビタミンCですが、こちらもカルシウムの吸収を助けます。
木綿豆腐自体にカルシウムが多く含まれ、カルシウムの吸収率を上げるたんぱく質やマグネシウムも豊富です。
しいたけに豊富なのはビタミンDです。
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03
骨粗鬆症とは、骨吸収が骨形成を上回る病態が持続するため、骨量が減少し、骨強度が低下することにより、骨折のリスクが高くなる疾患です。
正しい組合せです。
ビタミンDは骨代謝に関わっており、カルシウムの腸管からの吸収を促進したり、骨形成に関与しています。
しろさけにはビタミンDが豊富に含まれています。
ビタミンDの摂取は重要ですが、ささみにはビタミンDはほとんど含まれていません。
ささみは脂質、炭水化物が少なくたんぱく質がとても豊富です。
ビタミンD以外のビタミン類を含んでおり、特に、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸といったビタミンB群の含有量が多く、身体の機能を正常に保つために欠かせません。
じゃがいもにはビタミンKはほとんど含まれず、ビタミンCが比較的多く含まれています。
ビタミンKは骨形成を担う骨芽細胞に作用して石灰化を促進させることや、破骨細胞による骨吸収(骨破壊)を抑制する働きがあります。
ビタミンKの摂取は重要ですが、木綿豆腐にはビタミンKはほとんど含まれていません。
豆腐にはイソフラボンを多く含み、女性ホルモン様物質のイソフラボンを摂取することは骨粗鬆症予防につながります。
しいたけにはカルシウムはほとんど含まれず、ビタミンDが比較的多く含まれています。
カルシウムは骨の構成成分です。
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