管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問43
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問43 (訂正依頼・報告はこちら)
開発途上国における5歳未満の子どもの栄養状態に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 過栄養の問題は、みられない。
- 低体重は、身長別体重で評価される。
- 発育阻害は、年齢別体重で評価される。
- 消耗症は、年齢別身長で評価される。
- 低栄養の評価指標として、WHOのZスコアがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
開発途上国における5歳未満の子どもの栄養状態に関する設問です。
開発途上国においても、過栄養の問題がみられます。
食料の供給が安定していない状況では「手に入るときに、食べられるだけ食べる」という習慣となります。
安くて満腹感が得られる高カロリーな食品を選ぶことも多くなります。
低体重は、年齢別体重で評価されます。
年齢に対して体重が低い状態です。
発育阻害は、年齢別身長で評価されます。
年齢に対して身長が低い状態です。
消耗症は、身長別体重で評価されます。
身長に対して体重が低い状態です。
急性または重度の栄養障害により起こります。
正しいです。
平均値(0)からどれくらい離れているかを示す統計指標です。
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02
現在、開発途上国では栄養不良による問題が深刻です。
(詳しくは、日本ユニセフ協会による「子どもたちのための前進」にて知ることができます。)
今回の問いでは、「低体重」「発育阻害」「消耗症」について、それぞれ「何に対して何が低い状態なのか」に注目して確認していきましょう。
開発途上国においても、過栄養の問題はみられます。
開発途上国では、必要な時に十分な食べ物が手に入らない環境です。
食べ物が手に入るときは、安く、高カロリーな食品を選択します。また、いつ次に食べ物が手に入るか分からないため、食べ過ぎてしまいます。
このような食べ過ぎと空腹を繰り返すと、食べ物を大量に摂取したときに、体重が急増しやすい体質になってしまうとの指摘があります。
低体重とは、「年齢に対して体重が低い状態」です。
そのため、低体重は年齢別体重で評価されます。
発育阻害とは、「年齢に対して身長が低い状態」です。
慢性的な栄養不良や、感染症の罹患が原因となり、同じ年齢層の子どもたちの標準と比較し、身長が低くなります。
そのため、発育阻害は年齢別身長で評価されます。
消耗症とは、「身長に対して体重が低い状態」です。
急な食糧不足や病気による重度の栄養不足が原因となり、身長に対して体重が軽い状態のことを言います。
そのため、身長別体重で評価されます。
この状態の子どもは5歳未満で命を落とす確率が非常に高く、緊急な対応が必要となります。
正しいです。
Zスコアは、平均値が0、標準偏差が 1となるようにした、値のばらつきや広がりを表す統計指標です。
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03
開発途上国における子どもの栄養状態は深刻な問題です。
ポイントを押さえて理解しておきましょう。
過栄養の問題は、みられます。
食料を常に確保できない状況の国では、食料があるときに可能な限り食べるという習慣が身につき、栄養素が含まれた食料よりもお腹が膨れるカロリーの高いものを食べる傾向にあるためです。
低体重は、年齢別体重で評価されます。
低体重とは、発育阻害や、消耗症の影響で、年齢相応の体重に成長しない状態のことです。
発育阻害は、年齢別身長で評価されます。
発育阻害とは、慢性の栄養不足で、年齢相応の身長まで成長しない状態のことです。
消耗症は、身長別体重で評価されます。
消耗症とは、急性、または重度の栄養不足により命の危機にある状態で、痩せた状態になり免疫力が低下します。
身長に対する低体重で評価します。
正しいです。
Zスコアは平均値からどれくらい離れているかを示し、低栄養の評価指標として利用されています。
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