管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問73
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問73 (訂正依頼・報告はこちら)
食中毒の発生が疑われた場合に、その発生原因を特定するために必要なものと確認内容の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 検便結果表 ――――――――― 調理担当者の勤務状況
- 加熱調理の中心温度記録簿 ―― 食材料の保管温度
- 原材料の検食(保存食) ――― 調理食数
- 検収簿 ――――――――――― 食材料の納品温度
- 調理工程表 ――――――――― 食材料の購入先
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この過去問の解説 (3件)
01
給食現場におけるそれぞれの帳票の意味を理解する必要があります。
帳票の意味と必要性を合わせて確認しておきましょう。
不適です。
検便結果表からは、調理従事者の食中毒菌の保菌の有無を確認することができます。
調理担当者の勤務状況は、勤怠管理の表などから確認することができます。
〇調理従事者保菌検査項目〇
赤痢菌、腸管出血性大腸菌、腸チフス、パラチフス(サルモネラ属菌)、ノロウイルスなど
不適です。
加熱調理の中心温度記録簿は、加熱調理時にきちんと加熱されていることを中心温度を記録することで確認する帳票です。
食材料の保管温度は把握できません。
〇加熱調理時の中心温度〇
中心温度75℃以上1分間以上
※ノロウイルスが懸念される食材(二枚貝など)は中心温度85~90℃で90秒以上
〇食材料保管温度〇
表面温度で生鮮野菜類は10℃以下、生鮮魚介類で5℃以下、冷凍品は-15℃以下など、食材に応じて様々な基準が設けられています。
不適です。
保存食からは調理食数を把握・判断することはできません。
保存食は、調理した食品現物を−20℃以下で保管することで、その食品に食中毒菌が含まれているか否かを調べることができます。
調理食数は献立日誌などの帳票から確認することができます。
正しいです。
検収簿は食材料納品の際に記入する帳票です。
納品時の食材の品質・鮮度・品温(表面温度)・異物混入などを確認し、検収簿に記入します。
この帳票の記入を行うことで、納品時点で食材の不備がなかったことが確認できます。
不適です。
調理工程表には当日の調理工程が示されており、作業手順や作業に従事していた人員を確認することができます。
食材料の購入先は納品伝票などから確認することができます。
給食準備・調理・提供すべての業務において、業務とその際に使用している帳票類の意義を確認しておきましょう。
細かい数字も多くありますがどれも重要なのできちんと覚えておきましょう。
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02
この問題では、それぞれの帳票がどのような役割をしているのか理解しておく必要があります。
不適当です。
検便結果表では調理担当者の勤務状態は分かりません。
大量調理施設衛生マニュアルによると、月1回以上の検便を受けることとなっています。
また、検便検査には腸管出血性大腸菌の検査を含めることとしています。
調理担当者の勤務状態は勤務表やタイムカードで確認します。
不適当です。
加熱調理の中心温度記録簿では、食材料の保管温度は分かりません。
加熱調理の中心温度記録簿は、調理後中心温度が75℃で1分以上、二枚貝等ノロウイルス汚染の恐れのあるものは90℃で90秒以上加熱されているか確認し、記録するものです。
食材料の保管温度は、品質管理の目的で食材保管温度記録表などに記録します。
野菜・果物は10℃前後、食肉類は10℃以下、魚介類は5℃以下、冷凍食品は−15℃以下で保管します。
不適当です。
原材料の検食(保存食)から調理食数は分かりません。
原材料の検食(保存食)は食中毒が発生した際に、その原因究明のための試料とします。
原材料および調理済み食品を食品ごとに50g程度ずつ清潔な容器に密閉して入れ、−20°以下で2週間以上保存します。
正しい組合せです。
検収時には、納品時間、重量・数量、品質・鮮度、包装状態、品温、衛生状態、価格などをチェックし記録します。
不正解です。
調理工程表から食材料の購入先は分かりません。
調理工程表は食品から料理への変換過程における調理操作の種類と順序を示したものです。
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03
この問題は帳票が何を示しているのか理解する必要があります。食中毒の発生原因を特定するためにそれぞれの確認内容を理解しましょう。
不適です。検便結果表は腸管出血性大腸菌、加えて赤痢菌・サルモネラ・チフス菌・パラチフス菌などの検査結果がわかります。
検便は月に1回以上行うよう大量調理施設衛生管理マニュアルに記載があります。
調理担当者の勤務状況はシフト表や勤務表、タイムカードで確認します。
不適です。加熱調理の中心温度記録簿は中心温度75℃以上、3点以上で記録されているか確認できます。
食材料の保管温度は食材料保管温度の基準に沿ってされているか確認する必要があります。例えば冷凍食品は-15℃以下、生鮮魚介類は5℃以下、肉は10℃以下で保存する必要があります。
不適です。原材料の検食(保存食)は食中毒がどの段階で起こったかの試料として利用できます。
保存食は原材料、調理済み食品を50g前後、食品ごとに分けて清潔に密閉して入れ、−20°以下で2週間以上保存します。
最も適しています。検収簿では食材料が何度で納品されたか記録し、食中毒の発生の恐れがないか確認します。適した温度で食材料が保存されていない場合、腐敗や汚染が起こる可能性が高いです。
不適です。調理工程表では汚染区域と非汚染区域が導線上で交わっていないか、二次汚染が起こっていないかを確認できます。
食材料の購入先は納品書などで確認できます。
食中毒がどのポイントで発生したか分析する方法としてHACCPがあります。帳票がそれぞれ何を確認できるのか理解しておきましょう。
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