管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問74

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問題

第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問74 (訂正依頼・報告はこちら)

K産科・小児科クリニックの管理栄養士である。
相談者は、1歳1か月の女児とその母親。女児は、第一子、在胎40週、出生時体重は2,850g。1か月健診、4か月健診、いずれも成長・発達は順調で、同クリニックで1歳児健診を受けることとなった。
1歳児健診の問診票に、1日3回離乳食を食べているが、子どもの気になる様子として、「偏食」、「肉や魚を食べない」と記載されていた。1歳児健診の身長73cm、体重9.0kg、歯は上下合わせて前歯4本が生えていた。

健診当日に個別相談を行った。女児は、棒状にした飯を手に持って口に入れ、顎を左右に動かして噛む動きがみられた。口の中の様子を見ると、飯粒を潰せないまま飲み込んでいた。女児の離乳の段階である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 離乳初期
  • 離乳中期
  • 離乳後期
  • 離乳完了期

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この過去問の解説 (3件)

01

問題で問われている事柄と、それを絞り込む情報を問題文の中からしっかりと絞り込みましょう。

この問題で求められているのは「女児の離乳の段階」です。

離乳段階を判断する上で確認したいのが

・現状で食べることのできる食形態

・月齢(参考)

・3食のうち離乳食から栄養を摂取している割合

などの内容です。

問題文から、月齢は1歳1か月(13か月)、離乳食は1日3食であることが分かります。

また、現在食べることのできる食形態は、手に掴んだものを口に運び、顎を動かして噛む(歯茎で噛む)ことができる状態です。

これらの内容を確認した上で、離乳食の段階と照らし合わせて確認していきましょう。

選択肢1. 離乳初期

不適です。

離乳初期は、およそ5〜6か月ごろに1日1食離乳食から栄養を補給している段階です。

食形態はドロドロでほとんど噛む必要がない状態です。

選択肢2. 離乳中期

不適です。

離乳中期は、およそ7〜8か月ごろに1日2食離乳食から栄養を補給している段階です。

食形態は舌でつぶせるくらいの固さです。

選択肢3. 離乳後期

適切です。

離乳後期は、およそ9〜11か月ごろに1日3食離乳食から栄養を補給している段階です。

食形態は歯茎でつぶせるくらいの固さです。

設問の女児は、顎を動かして噛む動きは見られましたが飯粒をつぶせない状態です。

このことから歯茎でのすりつぶしが可能で噛むことは不可能なこの段階であることが分かります。

選択肢4. 離乳完了期

不適です。

離乳完了期は、およそ12〜18か月ごろに1日3食離乳食から栄養を補給し、食生活のリズムを整え始める段階です。

食形態は歯茎で噛める固さです。

まとめ

離乳食の段階における月齢はあくまで目安です。

乳児の発達には個人差があるため月齢のみで離乳食の段階を判断することは好ましくありません。

実際に食べることができる食形態や食事内容を確認することが重要です。

参考になった数8

02

離乳食は摂食機能の発達や消化機能の発達、精神的な発達を促す役目があり、適切な時期に適切な食事を与えることが大切です。

母乳や粉ミルクから摂取する栄養素からだけでは、貧血、筋肉の発達不全、抵抗力の低下につながります。

この問題では、離乳各期の状態を理解しておく必要があります。

選択肢1. 離乳初期

不適切です。

離乳初期は5、6か月頃です。

調理形態は、なめらかにすりつぶした状態のものです。

選択肢2. 離乳中期

不適切です。

離乳中期は7、8か月頃です。

調理形態は、舌でつぶせるかたさです。

選択肢3. 離乳後期

適切です。

離乳後期は9〜11か月頃です。

調理形態は歯ぐきでつぶせるかたさです。

この問題の女児は「棒状にした飯を手に持って口に入れ、顎を左右に動かして噛む動きがみられた。口の中の様子を見ると、飯粒を潰せないまま飲み込んでいた」とあり、歯ぐきは使っているが、飯粒は噛めていない様子が分かります。

選択肢4. 離乳完了期

不適切です。

離乳完了期は12〜18か月頃です。

調理形態は、歯ぐきで噛めるかたさです。

離乳完了期には飯粒は潰せる状態です。

参考になった数2

03

この問題では、女児が

『口の中の様子を見ると、飯粒を潰せないまま飲み込んでいた。』

となっていることに注目します。

 

選択肢1. 離乳初期

不適です。

 

離乳初期は、生後5,6ヶ月頃に滑らかにすりつぶした状態のものを口を閉じて取り込みや飲み込みができる様になる段階です。

選択肢2. 離乳中期

不適です。

 

離乳中期は、生後7,8ヶ月頃に舌でつぶせる固さのものを舌と上顎でつぶすことができるようになる段階です。

選択肢3. 離乳後期

適切な段階です。

 

離乳食後期は、9〜11ヶ月頃に歯茎でつぶせる固さのものを歯茎で潰すことができるようになる段階です。

選択肢4. 離乳完了期

不適です。

 

離乳完了期は、12〜18ヶ月頃に歯茎で噛める固さのものを手づかみ食べで前歯でかじり取る練習をして、一口量を覚える段階です。

まとめ

⚪︎離乳初期

 生後5,6ヶ月頃

 滑らかにすりつぶした状態のものを口を閉じて取り込みや飲み込みができる様になる段階です。

 

⚪︎離乳中期

 生後7,8ヶ月頃

 舌でつぶせる固さのものを舌と上顎でつぶすことができるようになる段階です。

 

⚪︎離乳食後期

 9〜11ヶ月頃

 歯茎でつぶせる固さのものを歯茎で潰すことができるようになる段階です。

 

⚪︎離乳完了期

 12〜18ヶ月頃

 歯茎で噛める固さのものを手づかみ食べで前歯でかじり取る練習をして、一口量を覚える段階です。

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