管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問101
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問題
第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問101 (訂正依頼・報告はこちら)
K市健康増進課の管理栄養士である。
K市(5万人)では健康増進計画の一環として、減塩の取組を行ってきた。取組開始時に、食塩摂取量と減塩に対する意識について調査を行っており、減塩に対する意識が高い者の方が食塩摂取量が少なかった。計画は10年計画で、5年目に中間評価を行った。表は過去4年間に行った取組である。
【表 K市の4年間の減塩の取組】
取組1 市のウェブサイトにおける減塩料理のレシピの掲載 計80レシピ掲載
取組2 減塩に関する市民公開講座の開催 年1回 200人参加
取組3 減塩料理の調理実習の開催 平日年4回 20人/回参加
取組開始時と中間評価時に、それぞれ市民1,000人ずつを無作為抽出し、横断調査を実施した(図1、2)。調査方法は同一である。市民の食塩摂取量の変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
K市(5万人)では健康増進計画の一環として、減塩の取組を行ってきた。取組開始時に、食塩摂取量と減塩に対する意識について調査を行っており、減塩に対する意識が高い者の方が食塩摂取量が少なかった。計画は10年計画で、5年目に中間評価を行った。表は過去4年間に行った取組である。
【表 K市の4年間の減塩の取組】
取組1 市のウェブサイトにおける減塩料理のレシピの掲載 計80レシピ掲載
取組2 減塩に関する市民公開講座の開催 年1回 200人参加
取組3 減塩料理の調理実習の開催 平日年4回 20人/回参加
取組開始時と中間評価時に、それぞれ市民1,000人ずつを無作為抽出し、横断調査を実施した(図1、2)。調査方法は同一である。市民の食塩摂取量の変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 集団全体の食塩摂取量の平均値は下がったが、中央値は変わらなかった。
- 集団全体の食塩摂取量の平均値及びヒストグラム上の最頻値は下がった。
- 集団全体の食塩摂取量の分布のばらつきは大きくなったが、範囲(レンジ)は狭まった。
- 第1四分位点未満の者の食塩摂取量は下がったが、第3四分位点以上の者の食塩摂取量は上がった。
- 第1四分位点未満の者の人数は減ったが、第3四分位点以上の者の人数は増えた。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、図の内容を正確の読み取る力が必要となります。
誤りです。
集団全体の食塩摂取量が下がり、平均値も中央値(第2四分位点)も下がっています。
誤りです。
集団全体の食塩摂取量の平均値は下がっていますが、ヒストグラム上の最頻値は変化していません。
最頻値とはデータの中で最も頻繁に表れる値のことです。
ここでは、図1、図2ともに、最も人数の多い10~11gを示します。
誤りです。
集団全体の食塩摂取量の分布のばらつきが大きくなったことは、標準偏差の値が大きくなったことから確認できます。
また、ヒストグラムの山がなだらかで小さくなったことからも分かります。
範囲(レンジ)は、図1、図2の最小値と最大値の値が同じなため、変化はありません。
正しいです。
第1四分位点は取組開始時は9~10g、中間評価では8~9gと下がっています。
また、第3四分位点は取組開始時は12~13g、中間評価では13~14gと上がっていることが分かります。
誤りです。
第1四分位点未満の者の人数は減り、第3四分位点以上の者の人数も減っています。
おおよその人数をそれぞれの棒グラフの人数を足して計算すると、
第1四分位点未満の人数は
図1では 5 + 20 + 50 + 80 + 140 = 295人
図2では 40 + 60 + 80 + 90 = 270人
第3四分位点以上の者の人数は
図1では 140 + 100 + 50 + 30 + 10 + 5 + 5 + 2 + 1 = 343人
図2では 80 + 60 + 40 + 20 + 10 + 10 + 3 + 2 = 225人
となります。
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02
データの分析、図の読み取りに関する問題です。
図中に示されている各データの意味を思い出しておきましょう。
平均値:データの総和をデータの個数で割った値です。
標準偏差:データの散らばり度合いを表す指標です。
値が大きいほどデータが散らばっていると読み取れます。
最小値、最大値:データの中の最小、最大の値です。
第1、第2、第3四分位点:データを四等分したときの区切りに該当する値です。
第2四分位点はデータの中央値でもあります。
不適です。
平均値は取り組み開始時11.3g、中間評価10.9gで下がっています。
中央値は第2四分位点の値です。
取り組み開始時は11〜12g付近で、中間評価では10〜11g付近にあることから、中央値も下がっていることが読み取れます。
不適です。
平均値は取り組み開始時11.3g、中間評価10.9gで低下しています。
最頻値とは、データの中で最も頻度が高い値であり、図(ヒストグラム)において一番高い山の部分に該当する数値を指します。
取り組み開始時の最頻値は10〜11g、中間評価でも10〜11gであり、変化していません。
不適です。
データの分布のばらつきは標準偏差から判断することができ、標準偏差の値が大きいほうがデータがばらついていると判断します。
標準偏差は、取り組み開始時2.5g、中間評価では3.1gであり、よりデータが散らばっていると読み取ることができます。
範囲(レンジ)はデータの範囲であり、いずれも21〜22gがデータの範囲で、変化していません。
適切です。
第1四分位点の値は取り組み開始時9〜10g、中間評価で8〜9gで、第1四分位点未満の食塩摂取量が低下したことが読み取れます。
第3四分位点の値は取り組み開始時12〜13g、中間評価で13〜14gであり、第3四分位点以上のものの食塩摂取量が上がったことが読み取れます。
不適です。
データを小さい順から並べた時に真ん中となる値が中央値であり、この値が第2四分位点です。
第2四分位点以下のデータのさらに真ん中となる値が第1四分位点、第2四分位点以上のデータのさらに真ん中にあたる値が第3四分位点です。
そのため、第1四分位点以下、第1四分位点から第2四分位点まで、第2四分位点から第3四分位点まで、第3四分位点以上のデータの個数(人数)は、データの母数が変動しない限り一定です。
数学的判断が必要な分野です。
しっかり復習しておきましょう。
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