管理栄養士 過去問
第39回
問199 (午後の部 問102)

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問題

管理栄養士試験 第39回 問199(午後の部 問102) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

K県健康増進課の管理栄養士である。K県では、全国に比べて、男女ともに脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率が高い。また、K県では、全国に比べて、男女ともに20歳以上の野菜摂取量の年齢調整平均値が低く、食塩摂取量の年齢調整平均値が高い。

県内のA大学は、県の協力のもと、20歳以上の県民を対象に前向きコホート研究を実施してきた。食塩および野菜の摂取量に関して、高血圧症、脂質異常症、糖尿病の罹患の相対危険を算出したところ、表の結果を得た。統計学的な有意水準は両側5%とする。この解釈として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、高血圧症罹患の相対危険が有意に低い。
  • 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。
  • 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。
  • 野菜摂取量は、350g/日未満の群に比べて、350g/日以上の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。
  • 野菜摂取量は、350g/日未満の群に比べて、350g/日以上の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。

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この過去問の解説 (1件)

01

相対危険とは、この設問に当てはめると、

・塩分摂取量が7g未満のグループと7g以上のグループで、各疾患の罹患リスクが何倍になるか

・野菜摂取量が350g未満のグループと350g以上のグループで、各疾患の罹患リスクが何倍になるか

を示したものを言います。

 

今回の調査では、塩分摂取量7g以上、野菜摂取量350g以下の者を基準群としているため、相対危険度の数字が小さくなるほど、各疾患の罹患リスクは低くなると言えます。

選択肢1. 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、高血圧症罹患の相対危険が有意に低い。

○ 正解です。

相対危険は0.68と低い数値を示しており、高血圧の罹患リスクは有意に低いと言えます。

選択肢2. 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。

✕ 不正解です。

相対危険は0.98であり、塩分摂取量7g以下の群と7g以上の群で、脂質異常症の罹患リスクは約1.0。つまり差がないことを示しています。

選択肢3. 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。

✕ 不正解です。

相対危険は0.89であり、塩分摂取量7g以下の群と7g以上の群で、脂質異常症の罹患リスクは約0.9。つまりほとんど差がないことを示しています。

選択肢4. 野菜摂取量は、350g/日未満の群に比べて、350g/日以上の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。

✕ 不正解です。

相対危険は0.92であり、野菜摂取量350g以下の群と350g以上の群で、脂質異常症の罹患リスクは約0.9。つまりほとんど差がないことを示しています。

選択肢5. 野菜摂取量は、350g/日未満の群に比べて、350g/日以上の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。

✕ 不正解です。

相対危険は0.69であり、野菜摂取量350g以下の群と350g以上の群で、糖尿病の罹患リスクは約0.7。

有意に低いとは言えますが、高血圧症と塩分摂取量のほうが強い相関を示しており、選択肢としては誤りです。

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