室内の環境基準として、建築基準法では浮遊粉塵(ふゆうふんじん)量、一酸化炭素含有率、二酸化炭素含有率、温度、相対湿度、気流について定められています。この基準は空気調和設備が持つべき性能を確保するためでもあります。
選択肢1. 浮遊粉じんの量は、おおむね空気1m3につき0.15mg以下とする。
浮遊粉塵(ふゆうふんじん)の例として、自然由来では土壌の飛散、人為的な由来では工場から排出される煤塵(ばいじん)、粉塵(ふんじん)、軽油燃料の車からの黒煙が挙げられます。粒径は10μ(マイクロ)m以下のものを指し、2.5μm以下のものは "PM2.5" とニュースで大きく取り上げられています。
選択肢2. 一酸化炭素の含有率は、おおむね100万分の100以下とする。
誤りです。
一酸化炭素の含有率は、100万分の10(10ppm)以下とします。
選択肢3. 炭酸ガスの含有率は、おおむね100万分の1,000以下とする。
炭酸ガスは気体の状態の二酸化炭素を指します。イメージをしやすいように"ガス"を付けて呼ばれているだけで、単純に二酸化炭素と考えてください。
設問のとおり、含有率は100万分の1000(1000ppm)以下とすることが定められています。
選択肢4. 相対湿度は、おおむね40%以上70%以下とする。
相対湿度は設問のとおり、40~70%の範囲に指定されています。温度が上昇または下降することで相対湿度に変化が生じますので、注意が必要です。
まとめ
含有率については数字が細かくて覚えにくいですが、イラストや図に書き出してみたり、天気予報に出ている湿度や温度をイメージしてみたりするとわかりやすいかもしれません。
(東京の冬は湿度が30%台になるので乾燥しやすい、雨の日の湿度は100%、世界平均の大気中CO2濃度は2021年時点で415ppmなど)