貸金業務取扱主任者の過去問
平成30年度(2018年)
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問35

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成30年度(2018年) 貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

相続に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを 1 つだけ選びなさい。
  • A は、配偶者 B、弟 C のみを遺して死亡した。B 及び C が A の相続人となった場合、C の法定相続分は、6 分の 1 である。
  • A は、配偶者 B、兄の子 C 及び C の子 D のみを遺して死亡した。C は、民法第 891 条(相続人の欠格事由)の規定に該当し A の相続人となることができなかった。この場合、D は、A の相続人とならない。
  • A は、配偶者 B、子 C のみを遺して死亡した。B は、家庭裁判所において、相続の放棄をして受理された。この場合であっても、当該受理された日から 3 か月以内であれば、B は、自己の行った相続の放棄を撤回することができる。
  • A は、配偶者 B、弟 C のみを遺して死亡した。A は、B に相続財産の全てを譲り渡す旨の遺言を残していた。この場合、C は、遺留分として、被相続人の財産の 8 分の 1 に相当する額を受ける。

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この過去問の解説 (1件)

01

本問では相続における割合について問われています。覚える部分は限られているので、覚えてしまえば後はある程度感覚的に回答することができます。「法定相続分」と「遺留分」では割合や適用範囲が違うので気を付けましょう。

 

法定相続分:いわゆる相続における基準のようなものです。

・配偶者のみ:100%相続

・配偶者と子:配偶者1/2、子1/2

・子のみ:100%相続

・配偶者と直系尊属:配偶者2/3、直系尊属1/3

・直系尊属のみ:100%

・配偶者と兄弟姉妹:配偶者3/4、兄弟姉妹1/4

 

遺留分:一定の相続人に確保されている相続の割合のことです。

★遺留分では兄弟姉妹は含まれません。

・配偶者のみ:1/2

・配偶者と子:配偶者1/4、子1/4

・子のみ:1/2

・配偶者と直系尊属:配偶者1/3、直系尊属1/6

・直系尊属のみ:1/3

 

※直系尊属とは相続人からみた父や母、祖父母等のことです。

選択肢1. A は、配偶者 B、弟 C のみを遺して死亡した。B 及び C が A の相続人となった場合、C の法定相続分は、6 分の 1 である。

(×)適切でない:相続人が配偶者及び兄弟姉妹であるときは、配偶者の相続分は3/4、兄弟姉妹の相続分は1/4となります。(参照:民法900条1項3号)

選択肢2. A は、配偶者 B、兄の子 C 及び C の子 D のみを遺して死亡した。C は、民法第 891 条(相続人の欠格事由)の規定に該当し A の相続人となることができなかった。この場合、D は、A の相続人とならない。

(〇)適切である:文章の通りです。(参照:民法887条2項)

選択肢3. A は、配偶者 B、子 C のみを遺して死亡した。B は、家庭裁判所において、相続の放棄をして受理された。この場合であっても、当該受理された日から 3 か月以内であれば、B は、自己の行った相続の放棄を撤回することができる。

(×)適切でない:相続の承認、放棄は法律に定められた期間の間でも、一度決定したものを撤回することはできません。(参照:民法919条)

選択肢4. A は、配偶者 B、弟 C のみを遺して死亡した。A は、B に相続財産の全てを譲り渡す旨の遺言を残していた。この場合、C は、遺留分として、被相続人の財産の 8 分の 1 に相当する額を受ける。

(×)適切でない:兄弟姉妹に対する遺留分はありません。(参照:民法1042条)

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