ケアマネの過去問
平成27年度(第18回)
福祉サービス分野 問48

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問題

ケアマネジャー試験 平成27年度(第18回) 福祉サービス分野 問48 (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者を対象としたメゾ・ソーシャルワーク(集団援助)でのソーシャルワーカーによる支援について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
  • メゾ・ソーシャルワークの原則は、全世代に共通するので、若い世代と同じような展開方法で行った。
  • 効率的な運営のために、メンバーが途中から離脱することを、あらかじめ禁止した。
  • メンバーが自分の体験を話そうとしたので、それを一方的に制止した。
  • メンバーにリーダー役を務めることを、呼びかけた。
  • メンバーから希望があった美術館への訪問を、グループで計画することを提案した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4、5 です。

1 高齢者を対象とする場合は、集団活動から遠ざかっていた人、経験したことがない人もいるため、十分な準備をした上で慎重に導入していく必要があります。

2 集団援助は義務ではないため、自由に離脱できることがメリットでもあります。

3 一方的に制止する行為は間違いです。

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02

1:メゾ・ソーシャルワークの原則は全世代に共通するものではありません。高齢者の場合には集団活動を経験したことがない人もいるので、慎重な対応が必要です。

2:自由に離脱できることが保障されていないと効果は期待できません。

3:制止するのは適切ではありません。

4,5:適切な判断です。

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03

正解は4・5です。

ユダヤ系ドイツ人でアメリカに亡命した集団援助技術の研究者のコノプカは「集団援助技術とは社会事業のひとつの方法であり、意図的なグループ経験を通じて、個人の社会的に機能する力を高め、また個人、集団、地域社会の諸問題により効果的に対処しうるよう、人々を援助するものである」と定義しています。


1 不正解→グループは個人が集まることで成り立ちますが、その種類は自然発生的なグループ、趣味活動のグループ、セルフ・ヘルプグループ、社会運動のグループ、高齢者のグループなどさまざまです。援助者は、それぞれのグループの特質を理解し、当該グループにふさわしい関わり方をし、必要な社会資源を活用しながら援助を展開していく必要性があります。


2 不正解→グループワークは効率的に運営するものではなく、メンバーの個別性や独自性を重視し、メンバーのあるがままを受け入れ、グループ活動ではメンバーの自主性・主体的参加を促すものであるため、途中から離脱することをあらかじめ禁止したりするなどはしてはいけません。


3 不正解→グループ活動を通してさまざまな経験をすることで社会的成長を図ることを目的としているため、メンバーが自分の体験を話そうとしたときに、一方的に制止することはよくないです。個々のメンバーが自分の気持ちを素直に表現したり、他のメンバーと意見交換することで協力することの重要性を学び、怒りや喜びの感情、あるいは目標を達成したときの充足感や満足感を得ることができるのです。


4 正解→メンバーはグループ活動に主体的に参加することによって連帯感が生まれます。また同時にメンバーの中にリーダーシップを持つものが出てきます。援助者はグループワークの中心となることはなく、グループの活動を支援しなければなりません。援助者がメンバーにリーダー役を務めるように呼びかけることは、メンバーの参加への動機づけやメンバーが主体的にかかわっていける環境づくりのために必要です。


5 正解→実際の活動の中で援助者はグループ活動の目的達成やニーズの充足へ導く役割を担っています。集団活動の中で生じた葛藤を表に出させ、メンバーの葛藤解決を図ることや、逆に、メンバー同士の不要な軋轢を防ぐためのルール作りによって行動を制限することも援助者の役割です。

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