ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和5年度(第26回)
問49 (福祉サービスの知識等 問4)

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問題

ケアマネジャー試験 令和5年度(第26回) 問49(福祉サービスの知識等 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

ソーシャルワークにおける集団援助について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
  • グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。
  • プログラム活動は、ソーシャルワーカーの興味や関心事から開始して、そのリーダーシップの下で展開する。
  • メンバーの個別課題と結びつけて支援するよりも、メンバーに共通する課題の解決を優先する。
  • 他のメンバーの行動を観察することは、自分の問題について新たな見方を獲得する機会にはならない。
  • 生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフへルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

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この過去問の解説 (3件)

01

ソーシャルワークにおける集団援助は、集団や集団に参加する個人を対象としています。

選択肢1. グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。

ソーシャルワークにおける集団援助では、グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用しますので、

これは適切であると考えられます。

選択肢2. プログラム活動は、ソーシャルワーカーの興味や関心事から開始して、そのリーダーシップの下で展開する。

プログラム活動は、グループを構成するメンバーの興味や関心事から開始して、

そのリーダーシップの下で展開します。

選択肢3. メンバーの個別課題と結びつけて支援するよりも、メンバーに共通する課題の解決を優先する。

メンバーの個別課題の解決も、メンバーに共通する課題の解決も、

それぞれメンバーに役立つものであると考えられます。

選択肢4. 他のメンバーの行動を観察することは、自分の問題について新たな見方を獲得する機会にはならない。

ソーシャルワークにおける集団援助では、他のメンバーの行動を観察することは、

自分の問題について新たな見方を獲得する機会になるものと考えられます。

選択肢5. 生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフへルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

セルフヘルプグループは、共通する課題を持つ当事者がメンバーとなり、

それぞれの課題解決を目指して活動する集まりです。

 

生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対してセルフへルプグループのミーティングを活用することは効果があるといえますので、

これは適切であると考えられます。

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02

集団援助においては、メンバー同士の活動を支援する役割がソーシャルワーカーには求められます。

選択肢1. グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。

適切です。個人が集まったグループにおいて、相互作用を活用して課題の解決などを目指します。

選択肢2. プログラム活動は、ソーシャルワーカーの興味や関心事から開始して、そのリーダーシップの下で展開する。

不適切です。ソーシャルワーカーではなく、メンバーを主体とすることが重要です。

選択肢3. メンバーの個別課題と結びつけて支援するよりも、メンバーに共通する課題の解決を優先する。

不適切です。グループやメンバーの状況に応じて、並行して進めていくなどの判断が重要です。

選択肢4. 他のメンバーの行動を観察することは、自分の問題について新たな見方を獲得する機会にはならない。

不適切です。他のメンバーの行動を観察することによって、自分の課題について考える良い機会となります。

選択肢5. 生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフへルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

適切です。同じ悩みを抱えている方と話し合うことを通して、課題解決に繋がることがあります。

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03

ソーシャルワークにおける集団援助(グループワーク)は、共通の目的を持って集まったグループや、その中の個々のメンバーを支援の対象とする援助方法です。メンバー同士の交流(相互作用)を通じて、課題の気づき・自己理解・問題解決力の向上などを促していきます。

選択肢1. グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。

集団援助では、メンバー同士の交流や影響(相互作用)そのものが、援助の大きな資源です。他者の言動に共感したり学んだりすることで、自分自身の行動や感情を見つめ直す機会になります。このような相互作用を援助者が意図的に活用し促すことが大切です。

選択肢2. プログラム活動は、ソーシャルワーカーの興味や関心事から開始して、そのリーダーシップの下で展開する。

プログラム活動は、あくまでメンバーのニーズや関心に基づいて構成されるべきものです。ソーシャルワーカーは主導するのではなく、支援的な立場(ファシリテーター)として関わります。援助者の興味から始めることは、グループ本来の目的を損なう可能性があります。

選択肢3. メンバーの個別課題と結びつけて支援するよりも、メンバーに共通する課題の解決を優先する。

グループワークでは、共通する課題も個別の課題も、どちらも大切にして支援する必要があります。個人の問題に他者の視点や経験が役立つこともあり、個別化と共通化をバランスよく捉えることが基本です。

選択肢4. 他のメンバーの行動を観察することは、自分の問題について新たな見方を獲得する機会にはならない。

他者の行動を見て「自分にも同じようなところがある」「あの人はどう乗り越えたのか」と気づくことで、新しい視点や行動のヒントを得ることができます。このような気づきが、集団援助の大きな効果の一つです。

選択肢5. 生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフへルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

セルフヘルプグループ(自助グループ)は、同じような課題を抱える当事者が自主的に集まり、経験を分かち合いながら支え合う場です。高齢者が孤独感や喪失感を抱えているときに、こうした場を通じて共感や安心感、生きがいを再発見できる可能性があり、非常に有効な支援手段です。

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