2級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)後期
1 問4

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年)後期 1 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 片持ちスラブの厚さは、原則として、持出し長さの1/10以上とする。
  • 柱の最小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/20以上とする。
  • 腰壁やたれ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしやすい。
  • 大梁は、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。

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この過去問の解説 (3件)

01

〇 1.スラブ厚さの1/10以上かつ、80㎜以上の厚さが必要です。

✕ 2.柱主要支点間距離の1/15以上が必要です。

〇 3.腰壁やたれ壁と一体となった柱の長さは短くなり(短柱)、せん断力が集中する事で、せん断破壊を起こしやすくなります。対策として、腰壁と柱の間にスリットを設け、構造的に分離する方法などがあります。

〇 4.せん断破壊を起こすと、急激に耐力が低下するので大梁に限らず、せん断破壊を起こしてはなりません。曲げ降伏を先行する事で、鉄筋の粘り強さを発揮し、建物の急激な耐力低下を避ける効果があります。

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02

正解は2です。

1.片持ちスラブの厚さは、原則として、持出し長さの1/10以上かつ80mm以上必要です。

2.柱の長さが柱の最小径に比べて長くなると、座屈を考慮しなければいけません。よって、柱の最小径の主要支点間距離に対する比は1/15以上とします。

3.腰壁やたれ壁の付いた柱は、他の柱と比べてその分柱の長さが短くなります。そのため、短柱の部分にせん断力が集中してせん断破壊が起きやすくなります。対策としては、腰壁やたれ壁と柱の間にスリットを設け、構造的に分離させる方法などがあります。

4.大梁に限らずせん断破壊が先行してしまうと、構造物の耐力が急激に低下してしまいます。曲げ破壊を先行させる事で鉄筋の粘り強さが発揮され、建物の急激な耐力低下を避ける効果があります。

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03

鉄筋コンクリ―ト構造に関する問題は高確率で出題されるためチェックしましょう。

選択肢1. 片持ちスラブの厚さは、原則として、持出し長さの1/10以上とする。

片持ちスラブとは片側のみが壁に支持されている構造をさします。片持ちスラブの厚さは持ち出し長さの1/10以上とします。

選択肢2. 柱の最小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/20以上とする。

柱の最小径は原則、主要な支店間の距離の1/15以上とします。1/20は誤りです。

選択肢3. 腰壁やたれ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしやすい。

設問の通り、腰壁やたれ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしやすいです。

選択肢4. 大梁は、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。

大梁とは柱と柱を繋ぎ、床の荷重、地震力や水平力に抵抗する梁です。大梁はせん断破壊より、曲げ降伏が先行するように設計します。

まとめ

鉄筋コンクリート構造は割合や数値が多くでてくるため確認しましょう。

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