2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
4 問35
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問題
2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 4 問35 (訂正依頼・報告はこちら)
トルシア形高力ボルトの1次締め後に行うマーキングに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- マークのずれによって、軸回りの有無を確認できる。
- マークのずれによって、トルク値を確認できる。
- マークのずれによって、ナットの回転量を確認できる。
- マークのずれによって、共回りの有無を確認できる。
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この過去問の解説 (2件)
01
1次締め後のマーキングによりチェックできる項目を確認しましょう。
設問の通りです。
軸回りの有無は、マークのずれによって確認できます。
誤りです。
トルク値は、マークのずれによって確認できません。
設問の通りです。
ナットの回転量は、マークのずれによって確認できます。
設問の通りです。
共回りの有無は、マークのずれによって確認できます。
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02
トルシア形高力ボルトとは、鉄骨工事の鉄骨同士の接合に使われているボルトです。
一般的な高力六角ボルトと比べて、専用の締め付け工具があったり、一次締めの後にマーキングをして本締めをする作業があったりと似ているところもありますが、最大の違いは締め付けの確認としてピンテールが破断するところです。
ボルトのねじ切りのある方にピンテールと呼ばれる部品がついています。
マーキングは一次締め後に、
ピンテール - ボルト(ねじ切り部分) - ナット - 座金 - 母材 にまっすぐ線を引く作業です。
その後の本締めでナット部分だけ回転していて、ピンテールが破断していれば正しい施工となります。
正しい記述です。
軸回りとは本締めの際、ボルトだけが締め付け回転と逆方向に回転してしまう現象です。
原因として考えられるのは、ボルトを穴に通した際、奥までしっかり挿入し、ボルト頭が母材にぴったりくっついていない状況で、ナットを締め付けてしまい、ボルトだけ回転してしまうと思われます。
間違った記述です。
トルシア形高力ボルトのトルク値はピンテールの破断で満たしたと判断します。
マーキングは関係ありません。
正しい記述です。
マーキングをすることで、本締めのナット締め付けがどれだけ出来ているかを確認できます。
合格とされるナットの回転量(回転角度)はボルトの呼び径や長さで決まっていますが、ボルト1つの回転量が合格でも、郡の中で回転量にばらつきがある場合は、ボルト郡の平均回転量で合格値を決定します。
正しい記述です。
共回りとは、本締めでナットと座金が一緒に回転している現象です。
原因として考えられるのは、座金とナットの接している面が噛み合っている・くっついてしまっている状況と考えられます。
共回りを防ぐ為に、座金の表面を凹凸に加工している商品も出ているようです。
トルシア形高力ボルトと高力六角ボルトはそれぞれ特徴があります。
古くからある方は高力六角ボルトで、どうしてトルシア形が作られたのか、その経緯を踏まえると特徴を覚えやすいかもしれません。
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