2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
5 問40
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問題
2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 5 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
在来軸組構法における木工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
- 土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置した。
- 根太の継手は、大引の心を避けて突付け継ぎとし、釘打ちとした。
- 火打梁は、柱と梁との鉛直構面の隅角部に斜めに入れた。
- 内装下地や造作部材の取付けは、屋根葺き工事が終わった後に行った。
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この過去問の解説 (2件)
01
在来軸組構法は、柱や梁で構成されており、間取りや開口部の配置や大きさの計画が比較的自由にできます。
設問の通りです。
誤りです。
根太の継手位置は、大引の心で、突付け継ぎ、釘打ちとします。
誤りです。
火打梁は、桁と梁との水平構面の隅角部に斜めに入れる材です。
設問の通りです。
建物内への雨水の浸入のおそれがなくなった後に行います。
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02
在来軸組構法は軸組工法・在来工法とも呼ばれ、木造だけでなく軽量鉄骨を用いた工法もあります。
軸で建物の形をつくり、筋交いや火打などで軸を補強し、地震にも耐えられる建物になります。
正しい記述です。
木造のアンカーボルトは、基礎と土台・基礎と柱を固定する為に使用されます。
基礎のコンクリートと土台の木材という別の構造物を繋ぎとめるので、地震が起きても土台より上の木造部分がズレたり崩壊したりしないように、決まった位置にアンカーボルトを設置しなければなりません。
設問文にある「土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱」はいずれもしっかり基礎と固定しておかないと、力がかかった際、負担の大きくなる部位なので、木造部分が基礎から落ちてしまいます。
間違った記述です。
大引の心で突付け継ぎとし、釘打ちをします。
構成として、基礎の上に土台の木材があり、土台の内側に大引が格子状にかけられます。
さらに大引の内側に根太がかけられ、根太の上にフローリング等の床材が敷かれます。
根太は大引の上に乗るので、しっかり固定しないと床がズレてしまいます。
しっかり固定する為にも、大引の心(重心や中心のように力を支えてくれる点)に釘を打たなければなりません。
間違った記述です。
火打梁は水平方向の隅角部に斜めに入れます。
鉛直方向・垂直方向は、火打梁のような隅角部に入れる短いものと違って、柱と梁の対角に斜めに入れる筋交いという部材があります。
正しい記述です。
内装下地や造作部材取付け前に屋根葺き工事を行うことで、雨養生になります。
鉄筋コンクリート造において外壁面の金属製建具を取付けるタイミングと同じで、雨に弱い内装・造作工事をする前に外に面する部分を形にしておけば、雨による材料・下地の傷みを防ぎます。
在来軸組構法は学校や勤めてる会社・業務内容によっては馴染みのある人とそうでない人の差があるかもしれません。
木造住宅に住んでいても壁や床の中を覗くのも難しいので、絵に描いてみたり、テレビや動画などで構造を見て「あの部材はAという名前で、Bを支えてるものだ」とざっくり覚えることができれば、鉄筋コンクリート造を学ぶ時に似ているところや違いを見つけやすく、覚えやすいかもしれませんね。
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