2級建築施工管理技士の過去問
令和5年(2023年)前期
1 問8

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年)前期 1 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の構造設計における地震層せん断力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 地上部分のある層に作用する地震層せん断力は、算定しようとする層の固定荷重と積載荷重の和に、その層の地震層せん断力係数を乗じて計算する。
  • 地震層せん断力は、建築物の設計用一次固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。
  • 地震層せん断力係数は、上層階になるほど大きくなる。
  • 地震地域係数は、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況、その他地震の性状に応じて国土交通大臣が定める数値である。

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この過去問の解説 (2件)

01

構造設計に関する問題です。構造力学の問題とともに例年1問程度出題されます。

選択肢1. 地上部分のある層に作用する地震層せん断力は、算定しようとする層の固定荷重と積載荷重の和に、その層の地震層せん断力係数を乗じて計算する。

地上部分のある層に作用する地震層せん断力を計算する際は、

①算定しようとする層

②その層より上の固定荷重+積載荷重の総和

に、

①の地震層せん断力係数を乗じて計算します。

選択肢2. 地震層せん断力は、建築物の設計用一次固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。

問題文のとおりです。

選択肢3. 地震層せん断力係数は、上層階になるほど大きくなる。

問題文のとおりです。

上層になるほど、せん断力係数は大きくなります。

選択肢4. 地震地域係数は、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況、その他地震の性状に応じて国土交通大臣が定める数値である。

問題文のとおりです。

まとめ

特に文系の受検者は、構造設計や構造力学を苦手としています。しっかり覚えておきましょう。

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02

地震層のせん断力は地震力の大きさに関係する係数のことです。地域地震係数、建物の振動特性、標準せん断力係数、建築物の振動特性に応じての高さ方向に変化する補正係数の乗算で求められます。

選択肢1. 地上部分のある層に作用する地震層せん断力は、算定しようとする層の固定荷重と積載荷重の和に、その層の地震層せん断力係数を乗じて計算する。

ある層の地震層せん断力は地震層せん断力係数に、求めようとしている層以上の全荷重の総和の乗算で計算します。算定する層のみではなく、その層が支える部分全体でなくてはなりません。

選択肢2. 地震層せん断力は、建築物の設計用一次固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。

設問の通り、地震層せん断力を求める際の建物の振動特性に関わるもので、建築物の設計用一時固有周期、地盤の種類に応じて計算します。

選択肢3. 地震層せん断力係数は、上層階になるほど大きくなる。

地震層せん断力係数を求める計算式には、建築物の高さ方向の変化による補正係数が含まれています。その値は建築物の上階になるほど大きくなるため、上層階になるほど地震層せん断力は大きくなります。

選択肢4. 地震地域係数は、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況、その他地震の性状に応じて国土交通大臣が定める数値である。

地震地域係数は設問の通りで、過去の記録に基づき、自身の活動状況などに応じて国土交通大臣が定めています。

まとめ

地震については日本ではとても重要視されている分野なのでチェックしましょう。

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