2級建築施工管理技士 過去問
令和6年(2024年)前期
問21 (ユニットD 問4)

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問題

2級建築施工管理技士試験 令和6年(2024年)前期 問21(ユニットD 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • けがき寸法は、製作中に生じる収縮、変形及び仕上げ代を考慮した値とした。
  • 工場製作で使用する鋼製巻尺の精度は、日本産業規格(JIS)に定める1級鋼製巻尺の長さの許容差の1/2程度とした。
  • 溶融亜鉛めっき高力ボルトの孔径は、同じ呼び径の高力ボルトの孔径よりも大きくした。
  • 400N/mm2級鋼材のひずみの矯正は、850℃から900℃に局部加熱して行なった後に空冷した。

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この過去問の解説 (2件)

01

鉄骨の加工に関する問題です。

選択肢1. けがき寸法は、製作中に生じる収縮、変形及び仕上げ代を考慮した値とした。

正しい記述です。

 

キーワード: けがき寸法、収縮、仕上げ代

説明: 製作中に生じる変形や加工収縮を考慮してけがき寸法を調整します。

選択肢2. 工場製作で使用する鋼製巻尺の精度は、日本産業規格(JIS)に定める1級鋼製巻尺の長さの許容差の1/2程度とした。

正しい記述です。

 

キーワード: 鋼製巻尺、JIS1級、精度管理

説明: 工場製作における精度確保のため、JIS1級の許容差よりも厳しい基準の巻尺が使われます。

選択肢3. 溶融亜鉛めっき高力ボルトの孔径は、同じ呼び径の高力ボルトの孔径よりも大きくした。

誤った記述です。

 

キーワード: 溶融亜鉛めっき、孔径、公差

説明: 溶融亜鉛めっき高力ボルトは、表面処理によって若干寸法が増すものの、JIS規格では通常の高力ボルトと同じ孔径(呼び径+1.5mm)が基本です。

孔径をさらに大きくすることは許容されていません。

選択肢4. 400N/mm2級鋼材のひずみの矯正は、850℃から900℃に局部加熱して行なった後に空冷した。

正しい記述です。

 

キーワード: 局部加熱、ひずみ矯正、空冷

説明: 400N/mm²級の鋼材のひずみ矯正には、850~900℃程度の局部加熱が行われる場合もあり、JASS 6などの規定に沿って適切に管理されれば問題ありません。

まとめ

鉄骨の加工の数値や特徴について理解しましょう!

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02

この問題では、鉄骨の加工に関する実務知識が問われる内容です。

正しい加工方法や、工具の精度を理解しているかがポイントとなります。

選択肢1. けがき寸法は、製作中に生じる収縮、変形及び仕上げ代を考慮した値とした。

切断や溶接により変形・収縮が生じるため、けがき(墨出し)の時点でその分を見越して寸法取りをします。
 

よって正しい記述となります。

選択肢2. 工場製作で使用する鋼製巻尺の精度は、日本産業規格(JIS)に定める1級鋼製巻尺の長さの許容差の1/2程度とした。

工場での正確な製作を実現するため、JIS1級よりもさらに誤差の少ない巻尺を使用します。

日本産業規格(JIS)に定める1級鋼製巻尺の長さの許容差の1/2程度としたとは、
そのズレの許容範囲をさらに半分に狭めるということです。
 

よって正しい記述となります。

選択肢3. 溶融亜鉛めっき高力ボルトの孔径は、同じ呼び径の高力ボルトの孔径よりも大きくした。

溶融亜鉛めっき高力ボルトは、めっき処理によりわずかに寸法が増加しますが、
JIS規格では、通常の高力ボルトと同じく「呼び径+1.5mm」の孔径が基本となっており、それ以上の拡大は認められていません。

 

よって誤った記述となります。

選択肢4. 400N/mm2級鋼材のひずみの矯正は、850℃から900℃に局部加熱して行なった後に空冷した。

400N/mm²級の鋼材のひずみを直す際には、850〜900℃程度に局所的に加熱する方法が使われることもあります。

この処理は、JASS 6(鉄骨工事の仕様書)の基準に従っていれば、問題のない方法とされています。

よって正しい記述となります。

まとめ

JIS規格や施工基準の内容を正確に覚えましょう。

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