2級建築施工管理技士 過去問
令和6年(2024年)前期
問22 (ユニットD 問5)

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問題

2級建築施工管理技士試験 令和6年(2024年)前期 問22(ユニットD 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

在来軸組構法における木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置した。
  • せいが異なる胴差の継手は、受材となる柱心より50mm程度持ち出し、腰掛けかま継ぎとし、ひら金物両面当て釘打ちとした。
  • 隅通し柱の仕口は土台へ扇ほぞ差しとし、ホールダウン金物を用いてボルトで締め付けた。
  • 根太を設けない床組の構造用面材は、その四周囲を床梁及び胴差に20mm以上乗せて釘打ちとした。

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この過去問の解説 (2件)

01

在来軸組構法における木工事に関する問題です!

選択肢1. 土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置した。

正しい記述です。

 

キーワード: アンカーボルトの設置位置、土台の固定、耐力壁

説明: アンカーボルトは、構造耐力上重要な位置である継手部、端部、耐力壁端部の柱近くに設置することが、構造安定の観点から適切です。

選択肢2. せいが異なる胴差の継手は、受材となる柱心より50mm程度持ち出し、腰掛けかま継ぎとし、ひら金物両面当て釘打ちとした。

誤った記述です。

 

キーワード: 胴差の継手、せいの違い、腰掛けかま継ぎ

説明: せいの異なる胴差材を、同一平面で継ぐこと自体が構造的に不安定になりやすく、持ち出して継ぐのも好ましくありません。

また、腰掛けかま継ぎは断面欠損が大きく、せいが異なる材に使うのは不適切です。

選択肢3. 隅通し柱の仕口は土台へ扇ほぞ差しとし、ホールダウン金物を用いてボルトで締め付けた。

正しい記述です。

 

キーワード: 扇ほぞ、ホールダウン金物、隅通し柱

説明: 隅通し柱など引抜き力のかかる柱は、扇ほぞなどで土台にしっかりと仕口を設け、ホールダウン金物で補強します。

選択肢4. 根太を設けない床組の構造用面材は、その四周囲を床梁及び胴差に20mm以上乗せて釘打ちとした。

正しい記述です。

 

キーワード: 根太レス工法、構造用面材、釘打ち位置

説明: 根太を省略する場合、構造用合板等の床材は、四辺すべてを支持材に20mm以上かかるようにし、規定の釘で留める必要があります。

まとめ

在来軸組構法における木工事の数値や特徴を覚えましょう!

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02

在来軸組構法では、柱・土台・梁・胴差などの木材の接合方法がとわれます。

選択肢1. 土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置した。

アンカーボルトは、構造を安定させるために、土台の継手や端部、耐力壁の柱の近くなど、強度が必要な場所に取り付けるのが適切です。

よって正しい記述となります。
 

選択肢2. せいが異なる胴差の継手は、受材となる柱心より50mm程度持ち出し、腰掛けかま継ぎとし、ひら金物両面当て釘打ちとした。

胴差(柱と柱をつなぐ横架材)の継手は、柱中心で継ぐのが基本です。
柱の中心から50mmもずれて継手をつくると、構造的に不安定になります。

 

よって誤った記述となります。


 

選択肢3. 隅通し柱の仕口は土台へ扇ほぞ差しとし、ホールダウン金物を用いてボルトで締め付けた。

隅通し柱には扇ほぞ仕口とホールダウン金物の組み合わせが適しています。

 

よって正しい記述となります。

選択肢4. 根太を設けない床組の構造用面材は、その四周囲を床梁及び胴差に20mm以上乗せて釘打ちとした。

根太レス工法(根太を使わずに面材で床を構成する工法)の場合、構造用面材は必ず周囲の支持材にしっかりかかる(20㎜以上)必要があります。

 

よって正しい記述となります。

 

まとめ

胴差や柱の継手の種類・位置によって、建物の耐力が左右される点や、

適切な金物使用・継手処理を正しく理解する必要があります。

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