国内旅行業務取扱管理者の過去問
令和4年度(2022年)
国内旅行実務 問4
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問題
国内旅行業務取扱管理者試験 令和4年度(2022年) 国内旅行実務 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
フェリーによる運送に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
(注1)「海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)」によるものとする。
(注2)年齢は乗船日現在とする。
(注1)「海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)」によるものとする。
(注2)年齢は乗船日現在とする。
- 4.8mの自動車を運送する自動車航送運賃が10,000円、2等船室の旅客運賃が大人1,000円、1等船室の旅客運賃が大人2,000円のフェリーに、当該自動車1台と当該自動車の運転者と大人の同乗者1人の計2人が1等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は14,000円である。
- 旅客が、入鋏前の指定便に係る乗船券について、当該指定便の発航前に払戻しの請求をした場合、フェリー会社は約款で別に定める事項に該当する場合を除き、約款で定める額の範囲内においてフェリー会社が定める額の手数料を申し受ける。
- 750ccの自動二輪車を運送する特殊手荷物運賃が5,000円、2等船室の旅客運賃が大人1,000円のフェリーに、当該自動二輪車1台と当該自動二輪車の運送申込人と大人の同乗者1人の計2人が2等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は7,000円である。
- 指定制座席の2等船室の旅客運賃が大人1,000円、小児500円のフェリーに、大人1人と5歳と1歳の小児の計3人が当該2等船室の座席2席を使用して乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は1,500円である。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題で誤っている記述は
「4.8mの自動車を運送する自動車航送運賃が10,000円、2等船室の旅客運賃が大人1,000円、1等船室の旅客運賃が大人2,000円のフェリーに、当該自動車1台と当該自動車の運転者と大人の同乗者1人の計2人が1等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は14,000円である。」です。
この記述は誤りです。
自動車航送運賃には自動車1台と、運転者1名分の2等船室の旅客運賃が含まれています。
2等船室と1等船室の運賃の差額を支払うことで1等船室に乗船できます。
この問題の場合は、同乗者も合わせて2名で1等船室に乗船するので、自動車航送運賃・運転者の差額運賃・同乗者の1等船室の運賃が必要となります。
よって、この乗船に係る運賃の正しい合計額は 10,000円 + 1,000円 + 2,000円 = 13,000円 です。
記述のとおりです。
乗船券が使用開始前で通用期間内であれば旅客の都合で払戻しが可能ですが、払戻手数料がかかります。
払戻手数料
・乗船日時の指定なし:通用期間内であれば200円
・乗船日時の指定あり:発航日の7日前まで200円
発航日の6日前~前々日まで10%・最低200円
発航日の前日~発航前まで30%・最低200円
記述のとおりです。
特殊手荷物運賃に運転者の運賃は含まれないので注意が必要です。
特殊手荷物運賃は他に原動機付自転車・自転車・乳母車等があります。
記述のとおりです。
1歳以上の小学生に就学していない幼児は大人1人につき1人まで無賃扱いなので、この乗船にかかる運賃の合計は1,500円が正しいです。
なお、1歳未満の乳児は大人1人につき何人でも無賃です。
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02
誤っている記述は
【4.8mの自動車を運送する自動車航送運賃が10,000円、2等船室の旅客運賃が大人1,000円、1等船室の旅客運賃が大人2,000円のフェリーに、当該自動車1台と当該自動車の運転者と大人の同乗者1人の計2人が1等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は14,000円である。】です。
海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款の主な内容は下記の通りです。
運送契約の成立:
旅客が乗船券を購入し、運送事業者がこれを受け入れた時点で運送契約が成立します。この契約に基づき、旅客は指定された条件でフェリーを利用できます。
運賃・料金:
運賃は、運送事業者が事前に定めた運賃表に基づいて計算されます。これには、旅客運賃や車両航送運賃、手荷物の運賃などが含まれます。特に、車両航送運賃には運転者1名分の2等船室の料金が含まれる場合がありますが、オートバイや自転車などの「特殊手荷物運賃」には含まれていません。
払戻しと手数料:
旅客が購入した乗船券を使用しない場合、指定便の発航前に払戻しが可能です。ただし、この際には運送事業者が定めた手数料が適用されます。手数料の額や払戻しの条件は、指定された時期によって異なります。
手荷物および車両の取り扱い:
手荷物や車両の取り扱いに関するルールも定められています。これには、手荷物の重量制限や、損傷・紛失時の補償範囲などが含まれます。
遅延・欠航時の対応:
天候不良やその他の不可抗力により運航が遅延または欠航した場合の対応についても定められています。運送事業者には、乗客の安全を確保する責任がありますが、これらの状況では運賃の全額または一部の返金が行われる場合があります。
旅客の責任:
旅客が守るべき規則や、違反した場合のペナルティについても規定されています。例えば、無賃乗船や荷物の不適切な扱いなどが該当します。
この記述には誤りがあります。
理由として、自動車航送運賃には運転者1名分の2等船室の旅客運賃が含まれています。
したがって、運転者が1等船室を利用するためには、1等船室と2等船室の運賃差額のみを追加で支払う必要があります。
正確な運賃の内訳は以下の通りです:
自動車航送運賃:10,000円(2等船室の運転者の料金を含む)
運転者の1等船室差額:2,000円 - 1,000円 = 1,000円
同乗者の1等船室運賃:2,000円
したがって、正しい運賃の合計は 10,000円 + 1,000円 + 2,000円 = 13,000円 です。
この記述は正しいです。
フェリー会社の標準運送約款によると、
フェリーに乗船する際、旅客が事前に購入した乗船券を、指定された便の発航前に払戻しを希望する場合、フェリー会社は約款に定められた規定に従い、払戻しを行います。ただし、この際には手数料がかかります。
具体的には、以下のような規定が一般的に含まれています。
1.払戻し請求のタイミング:
乗船券が使用される前であり、かつ指定された便の発航前であれば払戻しが可能です。
2.手数料の適用:
払戻しにあたっては、フェリー会社が定める手数料が差し引かれます。
手数料の金額や割合は、フェリー会社の約款に具体的に記載されており、乗船日時が近いほど手数料が高くなることが多いです。
たとえば、以下のような手数料が適用されることがあります:
(一)指定なしの乗船券:
通用期間内であれば一定額(例:200円)の手数料で払戻し可能。
(二)指定便の乗船券:
a.発航日の7日前までに払戻し請求:低額の手数料(例:200円)。
b.発航日の6日前から前々日までに請求:運賃の一定割合(例:10%)の手数料、ただし最低200円。
c.発航日前日から発航前までに請求:運賃のより高い割合(例:30%)の手数料、ただし最低200円。
このように、約款で定められた手数料を支払うことで、フェリー会社は払戻しに応じます。
この記述は正しいです。
運賃の内訳は以下のようになります:
自動二輪車の特殊手荷物運賃: 5,000円
これは750ccの自動二輪車をフェリーで運送するための費用です。
運転者の2等船室の旅客運賃: 1,000円
自動二輪車を運転する人が乗船するための費用です。
※「自動車航送運賃」には通常、運転者1名分の2等船室の旅客運賃が含まれていますが、オートバイや自転車などの「特殊手荷物運賃」には、運転者の旅客運賃は含まれていません。運転者や同乗者がフェリーに乗るためには、別途、旅客運賃を支払う必要があります。
同乗者の2等船室の旅客運賃: 1,000円
運転者と一緒に乗船する大人の同乗者の旅客運賃です。
したがって、計算の合計額は次のようになります:
自動二輪車の特殊手荷物運賃: 5,000円
運転者の2等船室の旅客運賃: 1,000円
同乗者の2等船室の旅客運賃: 1,000円
合計額 = 5,000円 + 1,000円 + 1,000円 = 7,000円
この記述は正しいです。
内訳と適用されるルール:
大人1人の旅客運賃: 1,000円
指定制座席の2等船室を利用するために、大人1人分の料金がかかります。
5歳の小児の旅客運賃: 500円
小児の運賃は通常、大人運賃の半額です。5歳の小児にはこの料金が適用されます。
1歳の幼児: 無料
一般的に、1歳以上の未就学児は「無賃扱い」となります。多くのフェリーでは、大人1人につき1人の幼児は無賃で乗船でき、座席も共用する場合が多いです。
結果的に適用される運賃:
大人1人の運賃: 1,000円
5歳の小児の運賃: 500円
1歳の幼児の運賃: 無料
これにより、3人が乗船する場合の合計運賃は、1,000円 + 500円 = 1,500円 となります。
海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款はフェリーを含む海上運送における基本的なルールを規定する重要な文書です。
正しく覚えるようにしましょう。
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