公立学校教員の過去問
令和元年度(令和2年度採用)
共通問題 問20
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和元年度(R2年度採用) 共通問題 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
「第3期教育振興基本計画について(答申)」(中央教育審議会 平成30年3月)に関する記述として適切なものは、次の1〜5のうちのどれか。
- 就学後から高等教育までの各段階の連携の推進について、各地域において、就学後から高等教育までの各段階間の移行を円滑にするような学校間連携や一貫教育が推進されるようにするため、小中一貫教育を実施する際に参考となるカリキュラム編成等に関する情報発信に取り組む。これらと合わせて、複数教科の教員免許状の取得の促進を働きかける。
- 子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、小・中・高等学校等における学習指導要領に基づき、各教科等を通じた食育を推進する。その際、小・中学校等においては、「生きた教材」である学校給食を活用した実践的な指導を行うなど、養護教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育の充実を図る。
- 小・中・高等学校を通じた外国語教育の更なる改善・充実を図る新学習指導要領の着実な実施を促進するため、教材・指導資料の配布、外国語(英語)コアカリキュラムの活用などの、教師の養成・採用・研修の一体的な改善、特別免許状の活用を含む専科教員や外国語指導助手配置等の学校指導体制の充実など、総合的な支援を行う。
- 地域の教育力の向上、学校との連携・協働の推進のため、地域住民や保護者等が学校運営に参画する仕組みである学校運営協議会制度を全ての公立学校において導入することを目指し、持続可能な社会の担い手を育む教育である「持続可能な開発のための教育」を実践するユネスコスクールの導入の促進及び運営の充実を図る。
- 学校教育における学力保障・進路支援、福祉関係機関等との連携強化について、学校を窓口として、貧困家庭の子供等を早期の段階で生活支援や福祉制度につなげていくことができるよう、地方公共団体へのスクールロイヤーの配置を推進し、必要な学校において活用できる体制を構築する。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、「第3期教育振興基本計画について(答申)」(中央教育審議会 平成30年3月)を引用しながら解説します。
1:学校間の連携について、答申では以下のように言及しています。
「各地域において、その実態を踏まえつつ、就学前から高等教育までの各段階間の移行を円滑にするような学校間連携や一貫教育が推進されるようにするため、小中一貫教育を実施する際に参考となるカリキュラム編成や指導体制の在り方等に関する情報発信に取り組む。これらとあわせて、隣接学校種の教員免許状の併有促進を働きかける」
上記で「複数教科の教員免許状の取得促進」に関する記載は無いため、1は誤りです。
2:食育について、答申では以下のように言及しています。
「子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、小・中・高等学校等における学習指導要領に基づき、各教科等を通じた食育を推進する。その際、小・中学校等においては、『生きた教材』である学校給食を活用した実践的な指導を行うなど、栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育の充実を図る」
食育の推進は「養護教諭」ではなく「栄養教諭」が中核となる役割を果たすため、2は誤りです。
3:答申の内容に合致するため、3は正しいです。
4:学校と地域連携について、答申では以下のように言及しています。
「地域住民や保護者等が学校運営に参画する仕組みである学校運営協議会制度(当該制度を導入した学校を『コミュニティ・スクール』という)を全ての公立学校において導入することを目指し、各地域における推進を担う人材の確保・育成を通じて、コミュニティ・スクールの導入及び運営の充実を図る」
上記から「ユネスコスクール」ではなく「コミュニティ・スクール」が正しいため、4は誤りです。
5:学校と福祉の連携について、答申では以下のように言及しています。
「学校を窓口として、貧困家庭の子供等を想起の段階で生活支援や福祉制度につなげていくことができるよう、地方公共団体へのスクールソーシャルワーカーの配置を推進し、必要な学校において活用できる体制を構築し、福祉部門と教育委員会・学校等との連携強化を図る」
「スクールロイヤー」ではなく「スクールソーシャルワーカー」が正しいため、5は誤りです。
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02
1:「教員の資質向上」「教員配置上の効率化」を期待できるとし、文部科学省は「教員の新たな免許状取得を促進する講習等開発事業」を行なっていますが、この中ではそのことについて言及されていないため誤りです。
2:【目標(3)健やかな体の育成】によると食育指導の中核は「栄養教諭」のため誤りです。
3:本文の通りで、正答です。
4:「家庭や地域」は、ユネスコスクールとは関係ないため誤りです。
ユネスコスクールとは・・・ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため、平和や国際的な連携を実践する学校です。世界180か国以上の国・地域で11,000校以上あり「国連持続可能な開発のための教育の10年(DESD)」が始まった平成17年から飛躍的に増加し、日本では計1,116校世界最大となっています。
5:【目標(6)家庭・地域の教育力の向上、学校との連携・協働の推進】の内容に合致せず、誤りです。
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03
1:答申には、「各地域において、その実態を踏まえつつ、就学前から高等教育までの書く段階間の移行を円滑にするような学校間連携や一貫教育が推進されるようにするため、小中一貫教育を実施する際に参考となるカリキュラム編成や指導体制の在り方等に関する情報発信に取り組む。これらとあわせて、隣接学校種の教員免許状の併有促進を働きかける」と示されています。
複数教科の教員免許状の取得促進については触れられていないため、1は誤りです。
2:答申には、「子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、小・中・高等学校等における学習指導要領に基づき、各教科等を通じた食育を推進する。その際、小・中学校等においては、「生きた教材」である学校給食を活用した実践的な指導を行うなど、栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育の充実を図る」と示されています。
「養護教諭」ではなく「栄養教諭」であるため、2は誤りです。
3:答申にそのように示されているため、3は正解です。
4:答申には、「地域住民や保護者等が学校運営に参画する仕組みである学校運営協議会制度(当該制度を導入した学校を『コミュニティ・スクール』という)を全ての公立学校において導入することを目指し、各地域における推進を担う人材の確保・育成を通じて、コミュニティ・スクールの導入及び運営の充実を図る」と示されています。
「ユネスコスクール」ではなく「コミュニティ・スクール」であるため、4は誤りです。
5:答申には、「学校を窓口として、貧困家庭の子供等を想起の段階で生活支援や福祉制度につなげていくことができるよう、地方公共団体へのスクールソーシャルワーカーの配置を推進し、必要な学校において活用できる体制を構築し、福祉部門と教育委員会・学校等との連携強化を図る」と示されています。
「スクールロイヤー」ではなく「スクールソーシャルワーカー」であるため、5は誤りです。
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