マンション管理士の過去問
平成27年度（2015年）
問27

正解は３です。

１、不適切です。
マンション標準管理規約（単棟型）の第４１条第１項では、
「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。」と定めています。
監査の結果を総会で報告すればよく、監査報告書を作成し、組合員に配布する必要はありません。

２、不適切です。
監事が複数いる場合に、代表監事を決めなければならない規定はありません。

３、適切です。
マンション標準管理規約（単棟型）の第４１条第３項では、
「 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。」と定めています。

４、不適切です。
マンション標準管理規約（単棟型）の第35条第２項で、 「理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する」と定めています。
理事と監事の合計人数の役員を総会で選任し、役員の互選で、監事と理事を選ぶのは、不適切です。
専任された理事から、理事長、副理事長、会計担当理事は、理事会で選任されます。（マンション標準管理規約（単棟型）の第35条第３項参考。）

以上から、３が適切なので、正解は３です。

正答は　3　です。

1．監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければなりません（標準管理規約第41条1項）。しかし、監査結果について監査報告書を作成し、組合員に配布しなければならないという規定はありません。
よって、この設問は不適切です。

2．監事を複数名選任している場合には、その複数名で協議のうえ、代表者を決めて監査結果を報告しなければならないという規定はありません。
よって、この設問は不適切です。

3．監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができます（標準管理規約第41条3項）。
また、選択肢1で説明した通り、監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければなりません（標準管理規約第41条1項）。これには、理事が総会に提出しようとする議案を調査し、その調査の結果、法令または規約に違反し、または著しく不当な事項があると認めるときの総会への報告が含まれます（標準管理規約コメント第41条関係①）。
つまり、監事は、管理組合の財産の状況又は業務の執行について、著しく不当な事項があると認めるときは、臨時総会を招集し報告することができます。

4．理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任し、理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事のうちから、理事会で選任します（標準管理規約第35条2項、3項）。
よって、この設問は不適切です。

正解（正しいもの）は、3です。

1 誤り。
標準管理規約第41条第1項によれば、「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。」とあります。選択肢にあるような監査報告書の作成および組合員への配布については言及されていません。したがって、選択肢は誤りとなります。

2 誤り。
監事についてのルールは標準管理規約第41条に集約されていますが、選択肢のように監事が複数名選任されている場合に、協議のうえ代表者を決めて監査結果を報告しなければならないというような規定はありません。したがって、選択肢は誤りとなります。

3 正しい。
標準管理規約第41条第2項によれば、「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。」とあります。したがって、選択肢は正しいです。

4 誤り。
標準管理規約第35条第2項によれば、「理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」とあり、第3項にあるような「理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事の互選により選任する。」という規定が監事にはありません。したがって、選択肢は誤りとなります。