危険物取扱者試験 乙4の過去問 | 予想問題
乙4
問158

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問題

危険物 乙4の過去問/予想問題 問158 (訂正依頼・報告はこちら)

トルエンについて誤っているものはどれか。
  • 蒸気は、空気より重いので、低所に滞留する。
  • 容器は密栓し、冷暗所に貯蔵する。
  • 揮発性を有し、毒性はベンゼンよりも小さい。
  • 電気の不導体のため、流動などの際に静電気が発生しやすい。
  • 消火の際、注水する場合は霧噴霧にする。

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この過去問の解説 (5件)

01

トルエン  ・・・ 第一石油類

・水に溶けない。多くの有機溶媒に溶ける。
・揮発性を有し、有毒はベンゼンよりも小さい。
・きわめて引火しやすい。
・蒸気は空気と混合し、爆発の危険性がある。
・蒸気は、空気より重いので、低所に滞留する。
・燃焼により、有毒な一酸化炭素ガスが発生する(完全燃焼しにくい)。
・電気の不導体であるため、流動などの際に静電気が発生しやすい。
・硝酸アンモニウム、硝酸、硫酸、無水クロム酸、クロロホルム、塩酸などと接触すると発火することがある。
・毒性が強く、蒸気の吸入により中毒症状・肝毒性を起こす。

(火災予防・貯蔵取扱いの注意)
・火気を近づけない。また、火花を発生させる機械器具などを使用しない。
・貯蔵・取扱い場所の通気、換気をよくする。
・容器は密栓し、冷暗所に貯蔵する。
・川、下水溝などに流出させない。
・静電気の蓄積を防ぐ。

(消火の方法)
・消火剤:泡、粉末、二酸化炭素、ハロゲン化物
・消火効果:窒息消火
・注水は不可

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02

トルエンを含め第四類危険物の多くは液比重が1より小さいです。

液比重が1より小さい(水より軽い)液体の火災に注水すると、火災の範囲を広げてしまうので基本的に水での消火は適しません。

参考になった数85

03

トルエンの液比重は1より小さいです。
そのため消火する際は注水ではなく、
泡、二酸化炭素、ハロゲン化物、粉末による窒息消火を行います。

第4類危険物のほとんどは、液比重が1より小さいです。
液比重が1より大きいものとしては以下を覚えましょう。

〇特殊引火物
・二硫化炭素

〇第2石油類
・クロロベンゼン
・酢酸

〇第3石油類
・クレオソート油
・アニリン
・ニトロベンゼン
・グリセリン
・エチレングリコール

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04

正解は 5 です。

トルエンは水より軽いので(トルエンの比重は0.9)、注水による消火は火災の範囲を広げます。トルエンの消火方法は泡、二酸化炭素、粉末による窒息消化を行います。

1:正しい
トルエンの蒸気は空気より重いので、低所に滞留します。トルエンの蒸気比重(気体の体積当たりの重さ)は3.1で、空気の蒸気比重1より重いです。

2:正しい
トルエンは揮発性がありますので、容器は密栓をして冷暗所に貯蔵します。

3:正しい
トルエンは揮発性を有しており、毒性はベンゼンよりも小さいです。

4:正しい
トルエンは電気の不導体であり、流動などの際に静電気が発生しやすい性質があります。

5:誤り
トルエンは水より軽いので、注水による消火は火災の範囲を広げることになります。消火方法は泡、二酸化炭素、粉末による窒息消化を用います。

参考になった数57

05

1番:正しい
蒸気比重とは、気体の体積当たりの重さを表しており、常温常圧の空気の蒸気比重を1として基準にしています。蒸気比重は数値が大きいほど、体積当たりの重量が重いということを表しています。トルエンの比重は3.1であり、空気より重く低所に滞留します。ちなみに、第4類に分類される危険物の蒸気比重はすべて1以上となります。蒸気比重は危険物の分子量にほぼ比例するため、第4類の中で最も分子量が小さいメタノールでも分子量は32であり、空気の平均分子量の約29よりも大きくなるからです。

2番:正しい
トルエンは揮発性があるため、容器は密栓し冷暗所に保存するので、正しい記述となります。

3番:正しい
トルエンは揮発性を有し、毒性はベンゼンより小さいため、正しい記述となります。

4番:正しい
トルエンなどの第4類に属する水に溶けにくい非水溶性液体は、一般的に電気の不導体のため静電気が発生しやすいので、正しい記述となります。

5番:誤り
トルエンの液比重は0.9であり、液比重が1の水より軽いため、注水をすると水に浮き火災範囲を広げてしまいます。そのため、泡や二酸化炭素、粉末などを用いた窒息消化が用いられます。

参考になった数36