理容師 過去問
第50回
問37 (香粧品化学 問2)

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問題

理容師試験 第50回 問37(香粧品化学 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

界面活性剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 石けんは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類され、洗浄効果に優れている。
  • 第四級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類され、ヘアリンス剤等に用いられる。
  • レシチンは、両性界面活性剤に分類され、大豆や卵黄等から得られる。
  • アルキル硫酸ナトリウムは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類され、損傷毛に対する帯電防止効果に優れている。

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この過去問の解説 (3件)

01

界面活性剤は、異なる物質間の界面(例えば、水と油のように混ざりにくい物質同士)の性質を変えることができる化学物質です。

主に洗浄、乳化、発泡、分散、湿潤などの機能を持ち、化粧品や日用品、工業製品など広範囲に使用されています。

 

界面活性剤はその性質に応じて、以下の4つの種類に分類されます

 

1. 陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)

  特徴: 水に溶けると負の電荷を持つ成分を作り出します。

     これにより、油脂や汚れを取り除く洗浄力が非常に強いです。

 

2. 陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)

  特徴: 水に溶けると正の電荷を持つ成分を作り出します。

     これにより、帯電防止や毛髪のコンディショニング効果が高いです。

 

3. 両性界面活性剤(アミポール界面活性剤)

  特徴: pHによって陰イオンまたは陽イオンの性質を持ち、

     状況に応じて異なる振る舞いをします。

     刺激が少ないため、敏感肌向けに使用されることが多いです。

 

4. 非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)

  特徴: 電荷を持たず、化学的に安定しており、肌や髪にやさしいとされています。

     非常に汎用性が高い。

選択肢1. 石けんは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類され、洗浄効果に優れている。

正しい

 

石けんは陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)として分類され、

水と油を乳化させることができ、洗浄効果を発揮します。

石けんの陰イオン性部分が水に溶け、親油性の部分が油汚れを取り込むことで、汚れを落とします。

選択肢2. 第四級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類され、ヘアリンス剤等に用いられる。

正しい

 

第四級アンモニウム塩(例: セトリモニウムクロリドなど)は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類されます。

陽イオン界面活性剤は、毛髪や皮膚などに帯電し、抗菌作用を持ち、

ヘアリンス剤やコンディショナーに使われることが多いです。これにより、毛髪が柔らかくなり、静電気の発生を防ぎます。

選択肢3. レシチンは、両性界面活性剤に分類され、大豆や卵黄等から得られる。

正しい

 

レシチンは、両性界面活性剤(アミファータイプ)として分類されます。

親水基と親油基を両方持つため、両性界面活性剤の特徴を持っています。

大豆や卵黄などから得られ、化粧品や食品、医薬品にも利用されます。

皮膚への優しさや乳化作用があり、洗浄や保湿の役割を果たします。

選択肢4. アルキル硫酸ナトリウムは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類され、損傷毛に対する帯電防止効果に優れている。

誤り

 

アルキル硫酸ナトリウムは陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されるもので、

非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)ではありません。さらに、アニオン界面活性剤は、

通常洗浄効果が強いですが、損傷した毛髪に対する帯電防止効果にはあまり関与しません。

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02

この問題は、界面活性剤に関する記述で誤っているものを選びます。

選択肢1. 石けんは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類され、洗浄効果に優れている。

正しい記述です。

石けんは、水に溶けたときに親水基の部分が陰イオンに電離する界面活性剤に分類されます。

洗浄力が高く泡立ちもよいのが特徴で、全界面活性剤の約半数を占めています。

 

選択肢2. 第四級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類され、ヘアリンス剤等に用いられる。

正しい記述です。

第四級アンモニウム塩は、水に溶けたときに親水基の部分が陽イオンに電離する界面活性剤に分類されます。

髪の毛はマイナスの電気を帯びており、お互いにくっつきやすい性質があるため、髪の毛の表面をコーティングして、サラサラとした指通りをよくしたり、静電気を防いでくれる効果があります。そのため、ヘアリンス剤等に用いられます。

選択肢3. レシチンは、両性界面活性剤に分類され、大豆や卵黄等から得られる。

正しい記述です。

レシチンは、陰イオンと陽イオンを組み合わせた両性界面活性剤に分類されます。

動植物のすべての細胞中に存在し、卵黄や豆類などにも多く含まれます。

選択肢4. アルキル硫酸ナトリウムは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類され、損傷毛に対する帯電防止効果に優れている。

誤った記述です。

アルキル硫酸ナトリウムは、石油・植物由来のアルコールを原料とした化学合成で、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)ではなく、陰イオン界面活性剤に分類されます。

水に馴染み洗浄力があるため、シャンプー等に用いられます。

損傷毛に対する帯電防止効果に優れているのは、陽イオン界面活性剤です。

 

まとめ

この問題のポイントは、界面活性剤には4種類あるということです。

陰イオン界面活性剤は、水に馴染み洗浄力があるため、石けんやシャンプー等に用いられます。

陽イオン界面活性剤は、損傷毛に対する帯電防止効果に優れているため、ヘアリンス等に用いられます。

両性界面活性剤は、陰イオンと陽イオ双方を併せ持ち、動植物のすべての細胞中に存在し、卵黄や豆類などにも多く含まれます。

非イオン界面活性剤は、乳化・可溶化力に優れ、泡立ちが少ないため、衣料用洗剤や乳化・可溶化剤などに用いられます。

この4点を覚えておきましょう。

 


 

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03

界面活性剤は4種類あります。

特徴と使用目的を理解しましょう。


 

選択肢1. 石けんは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類され、洗浄効果に優れている。

正しい

 

油汚れなどは表面に正電荷を持つので、陰イオンは吸着しやすいです。
 

選択肢2. 第四級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類され、ヘアリンス剤等に用いられる。

正しい

 

毛髪表面や細菌類の表面は負電荷を持つと言われています。よって陽イオンは吸着しやすいです。
 

選択肢3. レシチンは、両性界面活性剤に分類され、大豆や卵黄等から得られる。

正しい

 

レシチンは天然の両性界面活性剤です。
マヨネーズの乳化剤、使用感がソフトなクリームの乳化剤、口紅やファンデーションに入っている顔料の分散剤です。

 

選択肢4. アルキル硫酸ナトリウムは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類され、損傷毛に対する帯電防止効果に優れている。

誤り

 

非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)→陰イオン界面活性剤(アニオン)

 

 

アルキル硫酸ナトリウムはシャンプーに用いられます。
洗浄力は強いが、皮膚への刺激が少ないです。


 

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