精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神疾患とその治療 問1
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
精神医学に貢献した人物に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 野口英世は、進行麻痺の解明に貢献した。
- 森田正馬は、司法精神医学の発展に貢献した。
- 呉秀三は、電気けいれん療法の普及に貢献した。
- クレペリン(Kraepelin.E.)は、精神分析療法を創始した。
- シュナイダー(schneider.K.)は、精神障害者の処遇改善に貢献した。
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この過去問の解説 (2件)
01
進行麻痺とは梅毒トレポネーマ(梅毒の原因菌)に脳実質が侵されておこる精神病です。野口英世は梅毒の原因菌スピロヘータ・パリーダの分離に成功するとともに進行麻痺の病因を突き止めました。
その他の選択肢については以下のとおりです。
2→司法精神医学とは、心神喪失状態にある者が触法行為に至った場合の処置や治療について研究する学問です。森田正馬は森田療法という神経質に対する精神療法を生み出した人です。
3→呉秀三は、日本における精神病学の創立者です。電気けいれん療法は、日本では1939年、安河内五郎と向笠広次によって創始されました。
4→クレペリンは作業曲線の研究で有名です。内田クレペリン検査の原型をつくりました。
5→シュナイダーは、精神疾患の診断、統合失調症の特徴的なリストを作成し、他の精神疾患と区別しました。
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02
1.野口英世は、黄熱病や梅毒の研究で有名ですが、進行麻痺の解明にも貢献しています。進行麻痺は梅毒感染後に認知障害を示す脳疾患です。
2.森田正馬(もりたまさたけ)は、大正時代に神経症の治療法として森田療法を開発しました。司法精神医学は、日本では成年後見制度や医療観察法などをきっかけに、21世紀に入って関心の高まりを見せている学問です。
3.呉秀三(くれしゅうぞう)は、精神障害者の処遇改善に貢献しました。著書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」の「我邦十何万ノ精神病者ハ実ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノ他ニ、此邦ニ生マレタルノ不幸ヲ重ヌルモノト云フベシ」という言葉が有名です。電気けいれん療法の普及に貢献した人物としては、チェルレッティ(Cerletti.U.)、安河内五郎、向笠広次らが挙げられます。
4.クレペリンは、精神病を現在でいう統合失調症と躁うつ病(双極性障害)に分類しました。また、作業曲線の研究は内田クレペリン検査の原型となっています。精神分析療法を創始したのはフロイトです。
5.シュナイダーは、「シュナイダーの一級症状」など統合失調症の研究で知られています。
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