精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神疾患とその治療 問2

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

脳の部位とその損傷による症状に関する次の組み合わせのうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 前頭葉 ----- 抑制が欠如して反社会的な行為を行う。
  • 側頭葉 ----- 計画を立て行動することができなくなる。
  • 頭頂葉 ----- 自発性が低下して周囲に無関心になる。
  • 後頭葉 ----- 運動麻痺がないのに目的の動作ができなくなる。
  • 小脳 ----- 手が震え、四肢の筋が硬直する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は1です。

1.前頭葉は、思考や理性、意欲、実行に関する部位です。この部位を損傷すると、理性的に抑制を行えなくなり(脱抑制)、反社会的な行為を行ってしまうことがあります。計画的な行動や自発性も前頭葉と関係があります。

2.側頭葉は、記憶や聴覚、嗅覚に関する部位です。この部位の一つであるウェルニッケ中枢を損傷すると、音が聞こえていても何を言っているか理解できなくなる感覚失語(ウェルニッケ失語)が起きます。計画を立て行動することができなくなるのは前頭葉の損傷です。

3.頭頂葉は、触覚や味覚、知覚、認知に関する部位です。この部位を損傷すると、目的にあった行動ができなくなる失行が生じます。自発性が低下して周囲に無関心になるのは前頭葉の損傷です。

4.後頭葉は、視覚に関する部位です。この部位を損傷すると、失認など視覚の障害が起こります。運動麻痺がないのに目的の動作ができないのは頭頂葉の損傷です。

5.小脳は、運動や筋肉に関する部位です。この部位を損傷すると、体が正常にも関わらず思い通りに動かせなくなる症状が生じます。手が震える振戦や、四肢の硬直はパーキンソン病の症状に見られ、大脳基底核の損傷と関連があります。

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02

正解は1です。

誤りについては以下のとおりです。
2→側頭葉の損傷では、言語の記憶や理解力の低下がみられます。また、人格の変化がみられる場合があります。

3→頭頂葉の損傷では、身体にしびれや感覚障害がおこります。

4→後頭葉では視覚障害がおこります。目は正常に機能しているのに見えているものの判断ができないという状態になります。

5→小脳では、運動や平衡感覚に異常がおこり、精密な運動ができなくなります。

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