精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問26

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

精神保健福祉士が行う相談援助に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 精神保健福祉士は、クライエントの利益を優先に考え、保護的な配慮からクライエントに不利になる情報は伝えず、リスクを回避する。
  • パターナリズムは、精神保健福祉士とクライエントの関係においては発生せず、医師と患者の関係において発生するものである。
  • 精神保健福祉士は、専門職としての権力を持つため、クライエントの権利を侵害する可能性がある。
  • 長期にわたる入院の場合、クライエントが退院して地域で暮らすことによって、かえってストレスを増大させることになるため、入院継続が望ましい。
  • 精神保健福祉士は、セルフヘルプグループ活動において、積極的にグループワークの技法を用いて自立を促進させる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は3です。

1.精神保健福祉士は、クライエントにとって不利になる情報も伝え、クライエントの自己決定を支える援助が必要となります。

2.クライエント本人の自由意志や意志決定を排除するパターナリズムは、精神保健福祉士とクライエントの関係においても発生します。

3.精神保健福祉士は、クライエントから見て、専門職としての権力を持たれることが多いため、常にクライエントの権利を侵害しないよう注意する必要があります。

4.精神保健福祉士は、長期入院の場合であっても、ストレスを緩和させる関わりや調整を行い、クライエントが退院して地域で暮らせるように支援します。

5.セルフヘルプグループ活動では、当事者の主体性が重んじられるため、積極的には関わらず側面的に支援します。

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02

正解は3です。
精神保健福祉士は、個人の問題解決だけでなく、個人と相互関係にある多様な環境、状況に対して働きかけるのも仕事です。そのため、時にはクライエントにとって不利なことをしなければならないときもあります。

他の選択肢については以下のとおりです。
1→本解説のとおりです。

2→パターナリズムは、父権的温情主義と呼ばれるものです。医師と患者の間では治療において発生する可能性がありますし、精神保健福祉士とクライエントの間では、本人の意思に関わりなく、本人の利益のために本人に代わって意思決定する場合があります。

4→先に述べたように周囲への働きかけも精神保健福祉士の仕事です。地域で暮らせるような働きかけが必要です。よって、誤りです。

5→セルフヘルプグループ活動は、対象者同志が互いに助け合いながら行っていく活動です。この活動に精神保健福祉士が積極的にかかわることはありません。

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