精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問59
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問59 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Cさん(23歳、女性)は、高校3年生の春ごろから、「周りから悪口をいわれる」「死にたい気分になる」と話すようになり、精神科初診時に統合失調症と診断された。卒業後は予備校へ通学したが、幻聴が強く、自殺企図があり、3か月間入院した。入院を契機に予備校を退学し、退院後は自宅学習を続けながら、メロン・梨・トマトなどを栽培する実家の農業を手伝っていた。両親、祖母と同居し、きょうだいはいない。
集中力の低下、幻聴体験が継続し、 Cさんは大学進学を断念。20歳の春からは実家の農業でトマト栽培を担当し、給料をもらうようになった。月2回の外来受診を継続し、ときに幻聴体験、対人緊張が高まる場面でのめまいや動悸、自傷行為があるものの、入院するまでには至らなかった。家事を母親と分担し、仕事の合間には、中国語講座に参加したり、好きなミュージカルの公演やコンサートを楽しんでいた。
21歳のとき、 Cさんは「毎年主治医が変わっている。いろいろゆっくり話ができる相手がほしい」と希望し、主治医からD精神保健福祉士に継続面接の依頼があった。
初回面接で、 Cさんは「時々、ふっと死にたくなるときがある」「農業には自信ができてきた」「家族に心配かけたくない、病気のこともいろいろ話せない」「同級生に会うと、やはり進学したかったと思う」「人と一緒の場は緊張して疲れる」「仕事や生活も、このままでいいのかと考えてしまう」と語った。
半年後、 Cさんは、町内会の行事に母親の代理で参加することになり、幻聴体験、希死念慮が強まり、2か月間入院した。自宅への退院に際し、「人付き合いが心配。でも、気楽に話ができる場があるといい」というCさんに、 D精神保健福祉士はデイケアでのグループ活動へ参加することを提案した。
次のうち、 D精神保健福祉士がこの活動を勧めた目的として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Cさん(23歳、女性)は、高校3年生の春ごろから、「周りから悪口をいわれる」「死にたい気分になる」と話すようになり、精神科初診時に統合失調症と診断された。卒業後は予備校へ通学したが、幻聴が強く、自殺企図があり、3か月間入院した。入院を契機に予備校を退学し、退院後は自宅学習を続けながら、メロン・梨・トマトなどを栽培する実家の農業を手伝っていた。両親、祖母と同居し、きょうだいはいない。
集中力の低下、幻聴体験が継続し、 Cさんは大学進学を断念。20歳の春からは実家の農業でトマト栽培を担当し、給料をもらうようになった。月2回の外来受診を継続し、ときに幻聴体験、対人緊張が高まる場面でのめまいや動悸、自傷行為があるものの、入院するまでには至らなかった。家事を母親と分担し、仕事の合間には、中国語講座に参加したり、好きなミュージカルの公演やコンサートを楽しんでいた。
21歳のとき、 Cさんは「毎年主治医が変わっている。いろいろゆっくり話ができる相手がほしい」と希望し、主治医からD精神保健福祉士に継続面接の依頼があった。
初回面接で、 Cさんは「時々、ふっと死にたくなるときがある」「農業には自信ができてきた」「家族に心配かけたくない、病気のこともいろいろ話せない」「同級生に会うと、やはり進学したかったと思う」「人と一緒の場は緊張して疲れる」「仕事や生活も、このままでいいのかと考えてしまう」と語った。
半年後、 Cさんは、町内会の行事に母親の代理で参加することになり、幻聴体験、希死念慮が強まり、2か月間入院した。自宅への退院に際し、「人付き合いが心配。でも、気楽に話ができる場があるといい」というCさんに、 D精神保健福祉士はデイケアでのグループ活動へ参加することを提案した。
次のうち、 D精神保健福祉士がこの活動を勧めた目的として、適切なものを2つ選びなさい。
- 服薬管理
- 仲問づくり
- 就労訓練
- 生活スキルの獲得
- 対人ストレスへの対処方法の習得
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この過去問の解説 (3件)
01
1.事例から服薬管理が必要な状況は読み取れないため、デイケアのグループ活動を勧めた目的として適切ではありません。また服薬管理とグループ活動は直接的な関係はありません。
2.「人付き合いが心配。でも、気楽に話ができる場があるといい」といっていることから、仲間づくりを目的としてデイケアのグループ活動を勧めることは適切です。
3.事例から就労訓練が必要な状況は読み取れないため、デイケアのグループ活動を勧めた目的として適切ではありません。またデイケアで就労訓練が行われることはあまりありません。
4.デイケアのグループ活動では、生活スキルの獲得を目的とした取り組みが行われることがありますが、今回の事例からは、生活スキルの獲得を必要とする内容は読み取れないため、活動を勧めた目的として適切ではありません。
5.「人付き合いが心配。でも、気楽に話ができる場があるといい」といっていることから、対人ストレスへの対処方法の習得を目的としてデイケアのグループ活動を勧めることは適切です。
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02
2.正答。気軽に話が出来る場があるといいとのニーズがある。
3.誤答。就労訓練に関しては更に先の支援として挙げられる。
4.誤答。生活スキルの著しい低下は見られないので支援する必要がない。
5.正答。人付き合いが心配とのニーズがある。
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03
(説明)退院時のCさんは「人付き合いが心配。でも、気楽に話ができる場があるといい」と希望を伝えています。その希望に、精神科デイケアでのグループ活動は適しており、活動での上記の目的設定も適切です。
※D精神保健福祉士がデイケア活動を勧めた目的として、適切なものを2つ選ぶ問題です。
1 . 適切ではありません。
(説明)精神科デイケアで「服薬管理」を身に付けることはできますが、グループ活動を進めた目的では適していません。また、Cさんが服薬管理ができないとの記述もありません。
3 . 適切ではありません。
(説明)Cさんの現状で、「就労訓練」が必要とは読み取れません。本人の話している不安に寄り添う支援が適切です。
4 . 適切ではありません。
(説明)精神科デイケアでは、活動を通じて「生活スキルの獲得」もできますが、Cさんは自宅での生活に困っている様子は見受けられません。
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