精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
心理学理論と心理的支援 問92

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問92 (訂正依頼・報告はこちら)

カウンセリングに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 心理教育的カウンセリングでは、母親に方向性を見定めてもらうために、子どもの見方や対処法に関して専門家としての考え方や意見を伝えることを控える。
  • パーソンセンタード・カウンセリングでは、クライエントの訴えに対してカウンセラーは思いやりを向けると同時に積極的にカウンセラーとしての意見を述べる。
  • 認知行動カウンセリングでは、クライエントのゆがんだ自動思考やその原因となっているスキーマを変容させ不適切な行動の改善を図るが、不快な感情は取り扱わない。
  • 家族カウンセリングでは、個人が示している症状は家族を含む社会全体がうまく機能していないことを示すサインだととらえ、社会に目を向け社会を変える努力をする。
  • ピアカウンセリングでは同じ悩みを抱える仲間の中で支援のためのスキルを学んだ人が、当事者に対して問題を自分自身で解決できるよう手助けをする。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

各選択肢については以下のとおりです。
1→心理教育的カウンセリングには意見を伝え指導をする要素もあります。

2→パーソンセンタード・カウンセリングは来談者中心療法、非指示療法と呼ばれるもので、クライエントの気づきに焦点を当てます。カウンセラーが積極介入するものではありません。

3→「不快な感情は取り扱わない」という部分が誤りです。どうしてそのような感情になるのか考え、それを前向きにとらえられるように変えていきます。

4→家族カウンセリングでは、家族を一つのまとまりとなったシステムととらえます。いきなり社会に目をむけるわけではありません。

参考になった数30

02

正答【5】

1.誤答
心理教育的カウンセリングでは、人間関係を理解することで考え方や感じ方が変わり気持ちや生活が変わるというものです。
そのため、専門家は意見を控える場合も知識や意見を述べる場合もあります。

2.誤答
パーソンセンタード・カウンセリングは非指示療法ともいわれるロジャーズの「来談者中心療法(クライエント中心療法)」と同じです。
カウンセラーはクライエントの話を傾聴するだけで意見は述べません。クライエント自身が自分の心理や行動を洞察し変容することで成長していくという考えです。

3.誤答
認知行動カウンセリングは、不快な感情も取り扱います。不快な感情が生まれる前の自動思考に焦点をあてて検証・修正することがとても大切です。

4.誤答
家族カウンセリングは、家族をシステムとしてとらえることで問題を明確にして解決してきます。社会に目を向け社会を変えるわけではありません。

5.正答
ピアカウンセリングは、ピア(仲間や同じような立場)の人と対等な立場で悩みや不安を話し、共感的に聞き合いながら円滑な社会生活が送れるように解決策を見出していくことです。

参考になった数13

03

1.誤答。心理教育的カウンセリングは人間関係をまず理解し、考え方が変わり、感じ方が変わり、気持ちと生活が変わるという過程を目的としています。

2.誤答。パーソンセンタードカウンセリングはクライアントが自分の力で心理や行動を洞察して変わっていくのを待つ非指示的療法です。

3.誤答。認知行動療法カウンセリングは思考(認知)を変えて、感じ方を変え、最終的には行動が変わるという治療方法です。

4.誤答。家族カウンセリングはシステムズアプローチの考えに基づいています。

5.正答。その通り。

参考になった数10