精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
社会理論と社会システム 問100

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 社会理論と社会システム 問100 (訂正依頼・報告はこちら)

社会的行為に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 目的合理的行為とは、ある目的を達成するために行われる行為を意味するので、祈願や祈祷などの行為もそれに含まれる。
  • 伝統的行為とは、昔から家族や地域共同体等で行われてきたもので、季節の行事や慣習的な行為等を意味する。
  • 価値合理的行為とは、信奉する価値の実現のために行われる行為を意味するので、その価値が実際に実現したかどうかという結果が重視される。
  • 感情的行為とは、個人の内面における感情の表現が重視される行為を意味するので、社会的行為とはいえない。
  • コミュニケーション的行為とは、相互に相手の役割を確認しつつ行われる戦略的行為のことであって、相互了解や合意を目指すものではない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤答。祈願や祈祷は伝統的行為にあたります。

2.正答。その通り。

3.誤答。その価値が実際に実現したかは関係がないです。

4.誤答。感情的行為は社会的行為の一つに分類されます。

5.誤答。戦略的行為は権力や貨幣といった力によって相手の意思決定に影響を及ぼす行為を言います。

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02

正解は2です。

他の選択肢については以下のとおりです。

1→祈願や祈祷は価値合理的行為です。

3→価値合理的行為は何らかの結果を期待して行うのではなく、宗教や道徳などある価値を無条件・意識的に確信することによって方向づけられる行為です。

4→感情的行為もヴェーバーの社会的行為の四類型の一つです。

5→コミュニケーション的行為は戦略的行為ではありません。よって誤りです。

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03

正答【2】
選択肢1~4は、マックス・ウェーバーの社会行為の4類型に関する問題です。

1.誤答
祈願や祈祷などの行為は伝統的行為です。

2.正答
選択肢の説明文通りです。

3.誤答
価値合理的行為は、価値の実現のために行われる行為を意味するのであって実際に実現したかどうかという結果は関係ありません。

4.誤答
個人の内面の感情が動機となった行為のため社会的行為と言えます。

5.誤答
ハーバマスによると、コミュニケーション的行為とは行為者がお互いに言語的に了解し合うことによって行為を相互主観的に調整するために用いる合理性に基づく行為としています。
そのため戦略的行為ではなく了解志向的行為です。

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