精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
現代社会と福祉 問108
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問108 (訂正依頼・報告はこちら)
福祉サービスの提供の仕組みに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 国及び地方公共団体は、福祉サービスを利用しようとする者が必要な情報を容易に得られるように、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
- 社会福祉事業の経営者は、福祉サービスの利用契約が成立したときには、その利用者に遅滞なく口頭で契約事項を説明しなければならない。
- 準市場(疑似市場)は、市場における自由な取引を通じて福祉サービスを提供しようとする考え方である。
- 介護保険制度は、事業者との契約を通じた介護サービス利用を原則としていることから、市町村には指定サービス事業者を指定したり、その取消しを行ったりする権限はない。
- 認可保育所における保育サービスの利用は、利用者と保育所との直接契約による。
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この過去問の解説 (3件)
01
他の選択肢については、以下のとおりです。
2→「口頭で」の部分が誤りです。社会福祉法第77条に「書面を交付」とあります。
3→準市場とは、医療・福祉など公的サービスにおいて部分的に市場原理を取り入れている場合の総称です。自由な取引にすると格差が出るため、コントロールが必要です。
4→地域密着型サービス事業者、地域密着型介護予防サービス事業者については、市区町村に権限があります。
5→現行の認可保育所の利用方式は、次の①②の手順で行われます。
①保護者が市町村へ入所希望保育所等を記載の上、申込みを行う。
②市町村において、対象児童が「保育に欠ける」か否かを判断した上で、保護者の入所希望を踏まえ、市町村が保育所を決定する。
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02
1.社会福祉法に「国及び地方公共団体は、福祉サービスを利用しようとする者が必要な情報を容易に得られるように、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」と規定されています。
2.社会福祉法に「社会福祉事業の経営者は、福祉サービスを利用するための契約が成立したときは、その利用者に対し、遅滞なく、【書面】を交付しなければならない。」と規定されています。 口頭ではなく書面で交付しなければいけません。
3.準市場(疑似市場)とは、医療や福祉などの公的なサービスで、部分的に市場原理を取り入れる市場の総称をいいます。市場は自由に開放されるのではなく、公的な管理下にあるため、選択肢は誤りです。
4.市町村は、地域密着型サービスの事業者について、指定や取消しを行う権限があります。
5.認可保育所における保育サービスの利用は、利用者と市町村との契約になります。
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03
1正答
選択肢の説明文通りです。社会福祉法第75条に規定されています。
2.誤答
社会福祉法77条に利用契約の成立時に「書面にて交付」と定められています。
3.誤答
準市場(擬似市場)とは医療・福祉などの公的サービスにおいて部分的に市場原理を取り入れている場合の総称です。
公的サービスに市場メカニズムを取り入れることによってより効率的で質の高いサービス提供ができることを目的としていますが、制限のない自由な取引はサービス格差を生み出す原因となるため、あくまでも公的サービス内で部分的に取り入れるという公的管理下のもとで行われています。
4.誤答
地域密着型サービス事業に関しては市町村に指定・取り消しの権限があります。それ以外の介護サービス事業の指定・取り消しは都道府県となっています。
5.誤答
認可保育所における保育サービスの利用には保護者と認可保育所それぞれが市町村と契約関係にあるため認可保育所との直接契約はありません。
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