精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
精神疾患とその治療 問1
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
精神疾患の診断分類と発症要因に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 統合失調症は、心因性精神障害に分類される。
- 双極性感情障害(躁うつ病)は、神経症の一類型と考えられる。
- 症状性精神障害とは、脳の器質的変化によって生じる精神障害をいう。
- 精神疾患の発症について、「脆弱性-ストレスモデル」が提唱されている。
- DSM-5は、WHOが作成した診断基準である。
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この過去問の解説 (5件)
01
1.統合失調症は、内因性精神障害(原因が特定できないもの)に分類されます。
2.双極性感情障害(躁うつ病)は、気分障害で内因性精神障害に分類されます。神経症は心因性精神障害であるため、同じ類型ではありません。
3.症状性精神障害とは、脳以外の身体疾患により生ずるものです。脳の器質的変化によって生じる精神障害とは区別されています。
4.精神疾患の発症について、「脆弱性-ストレスモデル」が提唱されています。
5.DSM-5は、アメリカ精神医学会が作成した診断基準です。WHOが作成した診断基準はICD-10(国際疾病分類)です。
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02
1、統合失調症は内因性疾患に分類されるが、他にも「器質性・症状性」や「心因性」に区別することができます。
「内因性」とは、外因性や心因性でもなく、脳の機能異常を想定しているもの。
「器質性・症状性」とは、脳そのもの器質的病変または脳以外の身体疾患のために、脳が二次的に障害を受けたもの。
「心因性」とは、心理的にストレスが原因で生じるもの。
2、「ICD-10」においては、双極性感情障害は「気分障害」に分類できます。
「気分障害」には、うつ病もあげられます。
「神経症Ⅰ類型」には、パニック障害や強迫性障害などがあげられます。
3、「症状性精神障害」とは、脳以外の身体の病気があり、その影響で脳に障害が起こってしまい、精神症状として現れてしまうことです。
4、正解です
5、「DS-5」とは、2013年にアメリカ精神医学会が新しい診断基準として発表されたものです。
「ICD-10」とは、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成したものです。
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03
精神疾患の発症を説明する標準的な理論として「脆弱性-ストレスモデル」が提唱されており、「ストレス脆弱性モデル」「素因ストレスモデル」とも呼ばれます。
その他の選択肢については、以下のとおりです。
1…統合失調症は、躁うつ病や非定型精神病と同じ「内因性精神疾患」に分類されます。「心因性精神疾患」は、神経症や心因反応のことをいいます。
2…1で述べたとおり、躁うつ病は「内因性精神疾患」、神経症は「心因性精神疾患」であり、同じ分類ではありません。
3…症状性精神障害とは、脳以外の体の病気があり、その影響で脳に障害が起こり、精神症状が現れるものをいいます。
5…DSM-5は、アメリカ精神医学会が作成した診断基準です。WHOが作成した診断基準はICD-10です。
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04
解離性障害、強迫性障害、ストレス関連障害などを指しているものです。統合失調症は、内因性精神障害に分類されることがあります。
2 . × 昔は躁うつ病は神経症の一類型と考えられていましたが、現在は気分変調症外の一類型と考えられています。神経症という用語が使われるのは、強迫神経症及びパニック神経症ですが、昨今は強迫性障害、パニック障害と呼び変えられつつあります。
神経症という用語自体、最近は用いられなくなってきています。
3 . × 症状性精神障害とは、身体疾患などによって脳に影響が表れ、それによって精神症状があらわれること。意識混濁などが主たる症状で、可逆的です。
脳の器質的変化によって生じる精神障害は「器質性精神障害」です。
4 . 〇 精神疾患の発症について、「脆弱性-ストレスモデル」が提唱されている。
5 . × DSM-5は、アメリカ精神医学会によって出版された書籍です。WHOが作成した診断基準は、『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』第10版(ICD-10)で、第5章に「精神および行動の障害」の一覧があり、DSM同様に診断の基準になっています。
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05
1:統合失調症は、内因性精神疾患に分類されます。
心理的ストレスが原因で生じる心因性精神障害とは区別されます。
2:ICD-10において、双極性感情障害は「気分障害」に分類されます。
神経症の一類型としては、パニック障害、強迫性障害などが挙げられます。
3:症状性精神障害とは、脳以外の身体的な疾患がもとで生じる精神障害をさします。
5:DSM-5はアメリカ精神医学会が作成した診断基準です。
WHOが作成した診断基準はICD-10となります。
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