精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問39
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
障害者就業・生活支援センターに勤務するJ精神保健福祉士は、公共職業安定所(ハローワーク)のK担当官から、就職を希望するうつ病のLさん(33歳、男性)の就労相談を依頼された。LさんはU就労移行支援事業所を利用しているが、何度紹介しても就職に結びつかないとのことであった。J精神保健福祉士は関係者と連携して支援することとし、Lさんの意向を確認した上で、精神障害者雇用トータルサポーター、U就労移行支援事業所の就労支援員、主治医とケアカンファレンスを行った。
次の記述のうち、J精神保健福祉士が行うケアカンファレンスの進め方として、正しいものを1つ選びなさい。
次の記述のうち、J精神保健福祉士が行うケアカンファレンスの進め方として、正しいものを1つ選びなさい。
- それぞれの専門用語を使い、領域の違いが明らかになるようにした。
- 主治医から治療経過、家族構成、異性関係、財産状況を話してもらった。
- 共有した方針に基づいて、それぞれの専門領域における役割を明確にした。
- J精神保健福祉士の意向に沿って、それぞれが支援を行うこととした。
- ケアカンファレンスの結果をK担当官に報告し、了承を得た。
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この過去問の解説 (3件)
01
複数の機関がカンファレンス(ケース会議)を行う上で、配慮すべき点を考える問題です。
1.領域の違いが明らかになるようにすることは大切ですが、それぞれの専門用語を使うと、お互いが理解できないこともあるため、共通言語を使ったり、分かりやすい言葉に置き換えたりすることが重要です。
2.主治医から治療経過を話してもらうことは大切ですが、家族構成、異性関係、財産状況まで主治医から話してもらうことは医師の担当する領域を超えています。家族構成、異性関係、財産状況の情報が支援に必要な場合には、家庭支援を行っている機関から話してもらうことが望ましいといえます。
3.共有した方針に基づいて、それぞれの専門領域における役割を明確にすることは適切な進め方です。
4.カンファレンスの主体は、本人(Lさん)であり、精神保健福祉士の意向に沿うものではありません。
5.今回の就労相談はK担当官から依頼されたものですが、Lさんの意向を確認の上で開催されています。そのため、カンファレンスの結果報告はLさんにも行い、了承を得る必要があります。
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02
✕1.背景が違う他職種の連携の場合、構成員がわかりやすい共通言語をつかいながら、情報共有を行う必要があります。領域の違いを理解した上で、その立場で出来る支援を行いあう協働の姿勢が大切です。
✕ 2 .異性関係、財産状況などは、たいへんプライベートなことで、この事例で触れる必要もないことなので、主治医の守秘義務に抵触します。
✕4 .精神保健福祉士の役割として、自分自身の意向よりは、むしろ情報交換や連携が必要となります。むしろクライエントであるLさんの意向が大切ですね。
✕5 .ケアカンファレンスの報告は必要ですが、了承を得なくてはならない立場ではありません。
正解は、3番です。
共有した方針に基づいて、それぞれの専門領域における役割を明確にしました。
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03
1.×
それぞれの専門用語を使うのではなく、共通言語など他分野の専門職にもわかりやすいような言葉をつかうことが重要です。会議参加者との意思疎通・連携をよりよくしていくために大切なことです。
2.×
主治医から治療経過を聞くことは重要です。しかし、家族構成、異性関係、財産状況についてはプライベートな事柄であるため、守秘義務の違反にあたるといえます。
3・○
それぞれの専門領域についての役割を明確にすることが、ケアカンファレンスにおける目的の一つです。
4.×
精神保健福祉士ではなく、クライエントであるLさんの意向に沿って、それぞれの専門的な支援をしていくことが重要です。
5・×
K担当者にはケアカンファレンスの結果の報告が必要です。しかし、クライエントはLさんであるため、結果報告をした上で、Lさんに了承を得る必要があります。
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